上尾を歩く・ぐるり旅/沼南駅から北上尾駅で旅は終わり


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上尾を歩く・ぐるり旅
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■4)沼南駅から北上尾駅で旅は終わり

沼南駅に二人が待ています。
「お早うございます。」といつもの明るい顔があります。
「お早う。今日で上尾市のぐるり旅は終わりですね。楽しく歩きましょう。」

新幹線高架下の道を北の向けて歩き出します。
この先は原市沼の低い場所になり、新幹線は上越方面と東北方面の二手に別れます。

住宅地になります。
右側は公園と草地で、フェンスで守られています。
フェンスの沿って進むと道路に突き当たります。
右は伊奈町の丸山駅にでます。
市の境目の原市沼川に架かる橋があります。
左にゆくと市の境から離れてしまいます。

「ピトちゃんたち伊奈町に入るけど、付いてきてくれるの。」
ユタちゃんが
「境目は川の向こうだから僕たちは行けるよ。」
橋を渡ると川に沿った小道です。
ピトちゃんとユタちゃんは砂利の小道を駆け出します。

ピトちゃんが
「この先は原市沼川に沿った道はありませんよ。」
自動車学校の横を通り(イコス上尾)に出ます。
坂を下り橋の手前の道に入ります。すぐ脇は原市沼川です。

歩道を進みます。それもすぐに白線で区切られた側溝の蓋になります。
車が後ろから来ます。危ないので道路の右側に渡りたいのですが車が次々に来て
渡れないので、白線を越さないように小さくなって進みます。
浄水場の大きなタンクがあります。

市の境だった原市沼川は橋を渡ると歩いてきた道路になります。
橋を渡る途中で
「ピトちゃんとユタちゃんにお願いがあるんだけど聞いてくれる。」
「僕たちにできること?。」
「原市沼川のスタート地点を見つけてくれる?。」
「なあんだ。それなら待っててね。」
二人は手を繋いで空中に浮かんで、ピユーと上流に飛んだ。
すぐに戻った。
「川幅は狭くなって、住宅脇の溝になって最後は汚水マンホールに消えています。
この先でマンホールに会えます。」
ピトちゃんが
「途中で小魚を見つけたよ。水は綺麗だよ。」

ホームセンターです。
ここで休憩にします。
「オジさんはDIYしたことありますか?。」
「一番の趣味だよ。」
「オバさんの趣味はなんですか?。」
「なぎなたですよ。薙刀って知ってます?。」
ピトちゃんが「長い棒の先に刀がある武器ですよね。」
「昔は武器だったけど、今は舞踊のように向かい合ってスネうちとかを習ったりするんですよ。
私より年寄りの人もいるし、小学生もいるんですよ。」

怪訝な顔をして、ピトちゃんが「へー、二人とも歩くのが趣味だと思ってました。」
「家が古いので直す箇所が増えて、専門の業者さんに頼んだら建て替えを進められ、
思い出が詰まった家を壊したくないので、自分で直すことにしたんだ。」
ユタちゃんから
「どんなところを直したのですか?。」
「少しづつ何年もかけてやったんだ。床板と外壁かな。」
驚いた顔になり
「すごいなあ、直した家を見せてくれますか?。場所は知っています。」
ピトちゃんがユタちゃんを誘って家を見にヒューと飛んで行きます。
戻ってきます。
ピトちゃんが
「古い家でなかったよ。黄色のタンクは雨水を溜めているんですか?。」
「あれか、あれは風呂の残り湯を溜めてトイレに使うんだ。トイレに綺麗な
水道水で流すと勿体無いからね。」
するとピトちゃんから
「じゃあさ、他に省エネしています。」
「二重の窓ガラスと家の電球は全部LEDにしたし、無駄な電気を使わないように
いろいろと工夫したんだ。」話は長引きます。

ホームセンターを出ます。
緩い坂の先で市の境は狭い脇道になります。そして(六道交差点)で出ます。
交差点の名前で六道は珍しく、六道は仏教用語だから寺が近くにあるのだろうか。
天道、人間道、修羅道、畜生道、餓鬼道、それと地獄道の六道を表し、転生輪廻
する世界ですが、理解できそうもないものを交差点の名前に使うのかな。
また、この交差点の近くに(第六天神社)があり、そこと関連説があるようですが、
今は五方向の道が合流していて、以前は六方向からの道が合流していた地点です。

車がたくさん通る道には歩道がありません。
市の境は畑の中になので小道に入り、第六天人神社の前に出て境目の道を行きます。
道路が交差する地点で、ユタちゃんが「このマンホールが原市沼川のスタート地点
です。」と教えてくれた。
小さな流れが溝を流れています。ずっと先に原市沼があるとは想像できません。

雑木林の脇の土の小道に入ります。講談社の倉庫の裏です。
ピトちゃんとユタちゃんは車が通らない道にホッとします。
長く伸びた木々は枯れ始め、蔦が絡み着いた木が目立ち、風で倒れた木があります。
不要の木は切られ、跡地は高い鉄板フェンスで囲まれた資材置き場に変わります。
小鳥のさえずりはありません、樹液は枯れてカブトムシたちは集まれません。
もうすぐ、雑木林は無くなります。
ピトちゃんが
「昔の雑木林は薪や炭に使う木だったけれど、石油や電気が使われて木は不要に
なったので、雑木林は手入れされないで放置されたままだったのですね。」
「そうなんだ。雑木林の運命かなあ。」

上尾市の北のはずれに到着です。
道を隔て桶川市の学校があるのに、子供達は離れたところに通学するのでしょうか。
市の境目を歩いて来たけど、境目で火事があったらどちらの消防車が来るのかな。
境目の謎は解けないままです。

芝川の橋です。
右に渡ると桶川駅です。
橋から川を見ると青く塗られた太いパイプが両岸を支えて等間隔に並びます。
両岸は鉄板で保護されていて、川の流れは中央部分のU字溝にあります。
芝川の水源は桶川市で湧き水のようです。綺麗な流れですが、魚の姿は無くて、
春になると菜の花が両岸を埋め尽くして咲きます。
芝川の下流が原市になります。

ピトちゃんとユタちゃんが
「ねえ、競争しよう。」
と言って橋の欄干に立ちます。
「ヨーイ、ドンと言って。」と頼まれます。
魔法が使える二人は何をするのでしょう。
「ヨーイ、ドン」
二人はパイプを次々に飛び渡って走って行きます。
およそ600メートル先の暗渠までの直線です。
折り返しはパイプの下をくぐって空中を飛んできました。
ほぼ同時に到着して橋に戻りました。
「あー、楽しかった。」

国道17号線と旧中山道を超えると高崎線の側に出ます。
市の境目は入り組んでいて、住宅の裏になったり、旧中山道に出たりします。
そして北上尾の駅に到着します。

これで上尾のぐるり旅は終わりです。
ピトちゃんとユタちゃんとお別れになります。

ピトちゃんが寂しそうに
「楽しかった旅は終わりですね。もうオジさんとオバさんに会えないんですね。」
オバさんが「これからもぐるっとくんバスに乗るから、どこかできっと会えますよ。」
ユタちゃんも涙ぐんでるようです。
「オジさんとオバさんはこれからも旅を続けてください。」
オバさんの目に涙です。

北上尾駅にぐるっとくんバスが来ます。
バスに乗ります。
ピトちゃんとユタちゃんの姿は消えてしまいました。

■ぐるり旅はお終りです。■


1)北上尾駅から丸山公園へ・・・・・・・・・・・https://writening.net/page?PPXeJS
2)丸山公園から西貝塚を経由して花の丘公園へ・・https://writening.net/page?W4w6gk
3)花の丘公園から原市駅を経由して沼南駅へ・・・https://writening.net/page?cjS2dV
4)沼南駅から北上尾駅で旅は終わり・・・・・・・https://writening.net/page?XNrr25
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