幼魚と逆罰ー捌ー(ifルート)


「やっぱりな、お前に効果抜群だ」
「わ、釘崎さんすごい」
「なんで、私はさん付けなんだよ!」
「えぇ理不尽…」
(俺の天敵意外と多いな…そうだ!)
真人には、魂に攻撃が当たるとダメージがはいるのだが、それも、大したダメージにはならなかったようだ。
「あ゙?お前まだ生きてたの?」
「は、祓いきれてないよっ」
「よいしょっと、またあの術式使うつもり?言っとくけど今度は効かないからね」
「見栄張ってるつもりか?ダメージは蓄積されるだろ」
「そうだよ!あのときの仕返し…」
(あーやっぱバレてるか。なら、あの女には警戒をしたほうがいいかな)
「いや…逃げまぁす」
「え゙っ」
「吉野追いかけるぞ!」
「あっうん!」
真人は、案外頭がよく回る。そのため、過去に虎杖と戦ったときには、逃げたふりをした後気配を隠して奇襲を仕掛けたことがある。そして、今。その時の作戦が蘇る。
「…残穢が分かれてる?どういうこと?」
「分かれましょ。そっちのほうが効率がいい」
「そうするのがいい…かな」
「じゃ、私右行くわ」
「わかった…僕は左に」
(うん、いい感じに騙されたね。順平とアイツが離れてる。今なら…)
「!吉野離れろ!」
過去にとある術師と交戦した時習得した領域が展開される。
「領域展開「自閉円頓裹」」
「なんでっ」
__領域外にて____
「吉野!」
(もしかして、これが狙いだった?あの時、分かれようなんて言わなければ…)
「確かコイツの領域って…」
(虎杖から聞いた話だと…アイツの術式が必中効果の…ならっ早く!)
「でも、吉野を信頼しなくてどうする!」
__領域内では____
「あははっいい感じに引っかかったね」
「なんで‥!」
「あのとき逃がしちゃったからねー、今ここで人間やめさせてあげる」
「「澱月」!壊せ!」
「抵抗するつもり?でも無駄だよ」
(順平の式神の攻撃力ならこれぐらいの強度でも壊されないかな)
「はぁっ?」
「壊せた!」
(内側の強度を下げすぎたか?だけどそんなはずは…)
「釘崎さん!」
「また絡ませて…でも、共鳴りはどうせ治せるか…ら?」
信頼故の集中。領域破壊前からより深く意識は研ぎ澄まされていく。思い出す、八十八橋で摑んだ呪力の核心を!
「「共鳴り」!!」
攻撃と同時に呪力が黒く光る。黒閃。打撃との誤差0.000001秒差以内に呪力が衝突した瞬間の時空の歪み。
(すぐに治せない!今のは…)
「吉野!」
「わかった!」
「逃げたほうがいいかな」
今は、黒閃を受けた衝撃で術式が使えなくなっている。今の真人には、肉体へのダメージも通る。ならば、毒も…
「式神?!」
「逃さない!」
「毒…!」
「もういっちょ!「共鳴り」!!」
「ッ!なんでっ!俺が‥こんな奴らなんかに!」
___________

「…はっ!」
「お、起きた」
「釘崎さん…真人は」
「祓えたっぽいけ…ど…」
「ほっ、よかった~」
「けど、誰も助けてくれないって何事よ!!」
「こ、声大きいって」
「だって!私が!ここで!倒れてるのよ!?」
「路地裏なんだからしょうがないよ」
「‥虎杖…戻ったかしら…」
「…探しに行こっか」

おしまい
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