舐めかけの飴

楕円の形の柚子のど飴
爽やかな香りに彩られた
夕焼けの日の風が吹くたび
身体中全部に沁み渡り 柔らかい空気が抜けていく

ふと昔のことを思い出す
この場所で笑い合ったこと
懐かしい風が今、私を包んでいる
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楕円の形の柚子のど飴
まだまだ味は無くならなずに
もっと思い出を運んでくる
頭中全部に入り込む あたたかい陽が伸びていく

そっと目を閉じて描き出す
藹々とした友たちの
写したかったあの時間が今、蘇る
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もう消えた「ひ(日、陽)」は いつかまた
きっとやって来る思い出の 一部にしか過ぎないだろう
だけどまだ残っている灯(ひ)を
大切にして進んでいく