最推しのオリオン君


題名:最推しのオリオン君 作者:草壁ツノ

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<登場人物>
オリオン:不問 清純派で売っているアイドル。彼のファンは「流れ星」と呼ばれる
エトワール宮子:不問 オリオンの古参ファン。
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<役表>
オリオン:不問
エトワール宮子:不問
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■注意点
特に無し
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■台本の規約について
 過度なアドリブ×
 一人称の変更×
 作中のキャラクターの性別変更×
 人数変更×
 不問→演じる方自身の性別を問わない役、という意味
 両声の方→男性が女性役、女性が男性役を演じる〇
 (その際はほかの参加者の方に許可を貰った上でお願いします)
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オリオン:「今日は、僕の握手会に来てくれてありがトゥインクル☆」

エトワール宮子:「星野オリオン君! キャーッ♡」

オリオン:「君の名前を教えて貰ってもいいカナ?」

エトワール宮子:「え、えっとぉ......エトワール宮子です♡」

オリオン:「いい名前だね、エトちゃんって呼んでもいい?」

エトワール宮子:「もちろんです♡」

オリオン:「エトちゃんは今日、ここまでどうやって来たの?」

エトワール宮子:「えっとえっとぉ、カボチャの馬車で♡キャッ」

オリオン:「(小声)きっつ」

エトワール宮子:「え?」

オリオン:「ううん、なんでも無いよ。
      そう言えば、僕の新曲は聞いてくれたかい?」

エトワール宮子:「はい♡ 『見つけて僕のオリオン』、もう最高~~でした!」

オリオン:「フフッ、嬉しいな」

エトワール宮子:「私、オリオン君が路上ライブで『ダークノヴァ』って名前でV系活動してる頃から推してて!」

オリオン:「えっ!?」

エトワール宮子:「あとあと、そのグループが鳴かず飛ばずで解散したじゃないですか。
         その後に結成した、『✛ベテルギウス✛』も大好きで!」

オリオン:「ちょ、ちょっと声が大きい」

エトワール宮子:「あの頃の黒い羽根の衣装、もう着ないんですか?
         あの、「ああ、僕のこの漆黒の翼を誰か赤く染めてくれ......」って台詞、私今でも好きで」

オリオン:「ちょっと別の話しようか!」

エトワール宮子:「でも、今じゃオリオン君、武道館を満員にするぐらい活躍してて、
         もう初期から応援してた自分としては無茶苦茶感慨深くて......!」

オリオン:「そうだね、これもみんな流れ星ちゃん達のおかげだよ」(※流れ星=オリオンのファンのこと)

エトワール宮子:「とんでも無いです! オリオン君は私たちの生きる糧ですから!」

オリオン:「ふふ、そうか......全く、僕ってやつは罪作りな一等星だな......」

エトワール宮子:「あの、その......」

オリオン:「ん、なんだい?」

エトワール宮子:「あの......握手お願いしてもいいですか?」

オリオン:「勿論。ほら、手を出してご覧」

エトワール宮子:「はい♡」


※オリオンと宮子、握手をする


オリオン:「今日は来てくれてありがトゥインクル☆」

エトワール宮子:「......」

オリオン:「うん? どうしたの?」

エトワール宮子:「お......推しの、推しの体温が直に」

オリオン:「え?」

エトワール宮子:「推しの体温が直に! 私の体を通り抜けていく!
         ウッ! ヌグワァー! アアア! これはいけません!!」

オリオン:「え、ちょっと、大丈夫!?」

エトワール宮子:「大丈夫じゃありません! アアッ! 尊みが! 尊みの権化! ごんぎつねが!」

オリオン:「ごんぎつね!?」

エトワール宮子:「アァッ! 体が熱い! このままじゃ私、燃え尽きちゃう......!」

オリオン:「警備員さん!? あの、警備員さん、すみません! ちょっと来てください!」

エトワール宮子:「あの......オリオン君......」

オリオン:「なんだい!?」

エトワール宮子:「最後に、その、お願いがあるんです......」

オリオン:「なに!?」

エトワール宮子:「ベテルギウスの頃の、決め台詞......ください......」

オリオン:「......(スーッ)。『今日も我が血の舞踏会に来てくれて誠に感謝する。
      次回もこの殺戮の夜に相まみえよう。さらばだ。ハハハ......』」

エトワール宮子:「やっぱり、オリオン君は素敵♡(バタッ)」

<終>
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