絶対秘密の同居生活 第二話
作成日時: 2021-06-01 18:48:09
公開終了: -
4月18日、私と綾人の誕生日。
久しぶりに私とママ、そして綾人と綾人のママで集まった、と思ったら、突然ケーキが運ばれてきた。
ケーキがのったお皿には、チョコで文字が書かれている。
ハッピーバースデー、まではわかる。
【Happy Birthday&Happy Wedding Yuri♡Ayato】
「ん…?ちょっとこれ、どういう意味?」
私が聞くと、ママが「やっだー優里ったら英語得意じゃなーい♡」と私の肩をバシッと叩いた。
「ハッピーウエディング、結婚おめでとうって意味よ〜」
「ちょっとサナちゃん、ハッピーウエディングはまだ早いんじゃない?まだ婚約段階なんだから、入籍は卒業してからってことで♡」
何故か綾人のママも乗り気だ。
「そーねー、婚約って英語でなんていうのかしら…」
「そうじゃなくて!」
私は勢いよく椅子から立ち上がった。
「結婚とか、婚約とか、なんの話⁉︎誰と誰が…」
「そんなの悠里と綾人くんしかいないでしょ?私たちずーっと前から決めてたの、悠里と綾人くんが18才になったら婚約させようねって。ねえ遥香ちゃん?」
「そうよねー、サナちゃん」
待って全く1ミリも話が理解できないんだが!?
「何言ってるの!?本人同士に何の確認もなく何勝手なこと言って…」
「安心して悠里ちゃん!綾人はすでに了承済だから!」
嘘でしょ⁉︎と思って綾人の方を向いたら、綾人は優雅にお茶を飲みながら「うん、俺は別にいいよ」と微笑んだ。
「ちょっ…待って綾く…綾人、何言ってるの?このままじゃ私と…け、けけ、結婚させられちゃうんだよ!?」
「うん、別にいいよー」
えぇぇ、ちょっと待って、返事軽すぎない⁉︎軽すぎるよね⁉︎
しかも私たちまだ高3だし…、
しかもしかも綾人は…、
「綾人は芸能人なんだよ⁉︎」
「それがなに?俺の職業が何か関係あるの?悠里は職業で人を差別するような人間だったの?」
この場にいると、私がおかしい、みたいな気分になってくるけど。違うよね?私が一番まともだよね!?
あまりにも私が嫌がっていると、ため息をついたママ達が「仕方ないな~」と妥協案を出してきた。
「卒業するまで二人で住んで、それでも嫌だっていうんなら婚約解消してもいいよ」
「え…は?住む?2人で!?」
「そう、将来夫婦になるんだからその予行練習ってことで♡」
「はぁー?!」
そんなわけで、私と綾人はその翌日から、ママ達が借りたマンションの一室で同居生活をすることになってしまった。
ママに無理やり追い出されるようにして、このマンションに来てしまったけど…
「やっぱりもっと断固反対しとくべきだった…!!」
ここで、物語の冒頭に戻る。
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大体あらすじは掴めたでしょうか。
次回もお楽しみに!
ふるーつぽんち
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