同音異義語の交錯


ラーメンズ第16公演『TEXT』より
『同音異義語の交錯』

注意:ラーメンズ中級難易度台本


小林♂

片桐♂


●当台本は条件制度有り●

・Youtubeの『ラーメンズ公式』より当演目内容を視聴している事
 未視聴ならば先に動画視聴し流れを見てきてください。
 条件を満たしていない場合はご使用をご遠慮ください。

・性別の変更は禁止。

・完成されたコントであるためアドリブは極力控えて楽しんでください。


小林:
片桐:
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――

片桐:僕の職業は冒険家。
   まだ新人ですが今日は財宝を探しにカンボジアのジャングルに来ています。
   ドキュメンタリー番組のクルーも一緒です。
   僕はテレビ局が御膳立てした冒険を台本通りにこなすだけ。
   護られた冒険。

小林:この商店街ははっきり言ってヤバイ。
   そこでこの商店街立て直しプロデューサーである私がはせ参じたわけです。
   この衰退を打破するべく私からいくつかの提案があります。きっと〝対策〟になる筈です。

片桐:きっと〝大作〟になる筈です!ところでクルーの皆さん、どこやって財宝の在処を知ったんですか?
   インドの易者?怪しいなぁ~

小林:怪しくない。私を信用してください。
   いいですか?商品ってのは売る為にあるんだ、さぁお気持ちをお聞かせください。売るか?

片桐:占いか~

小林:売りたいんですね?よろしい。売れている店は売れる物を売っている
   売れない物は──

片桐:占い師ねぇ~
   大丈夫なんですか?あっでもクルーの皆さんが大丈夫なように準備してくれてるんですよね?

小林:大事な事は欲しいときに欲しい物をって事です。
   例えば、算数の授業に地図帳を持ってきてもしょうがないし社会の授業にコンパスは要らないでしょう?

片桐:はぁ!?地図もコンパスもないだって!?

小林:いままではどうやってきたんですか?
   は?特に商品棚は触らない?

片桐:そういうやり方はどうだろう....

小林:何かか世の中で流行ったら?真似して仕入れる....

片桐:〝秘境〟ですよ!?

小林:〝卑怯〟ですよ!

片桐:これじゃ護られた冒険ドキュメンタリー番組が成立しないじゃないか!

小林:果物屋さん。貴方メロンを売った時プレゼント用に包んでくれと言われて
   新聞紙で包んだそうじゃないですか....お願いしますよ!?

片桐:お願いしますよ。

小林:ちゃんと〝包装〟しなくちゃ!

片桐:ちゃんと〝放送〟しなくちゃ!
   大体なんでカンボジアなんですかわざわざそんな渋い国選ばなくたって....

小林:こんな苦情も来ています。
  『どの店かは言いませんが勝手に休むのはやめて欲しい』いい加減にしろ!

片桐:もっとこうメジャーなさぁアメリカとか中国とかあとー

小林:〝どいつ〟だ?お前か!カーッ(威嚇)!
   ──その日から商店街の改造計画が動き出した!

片桐:とにかく台本56ページの『砂浜に偶然飛行機を見つけて無人島を脱出』っていうクダリだけはちゃんと撮らないと
   バシャバシャ(砂浜を歩く)

小林:この店は古くて汚いですね....綺麗に作り変えましょう!

片桐:海藻!(改装)あっ飛行機があった!あったけどバラバラにぶっ壊れているじゃないか!
   飛行機の機体を組みなおした。

小林:倉庫に眠っている商品は綺麗に磨いて店先に並べた。毎朝円陣を組んだ。

片桐:エンジンも組んだ!スイッチオン!掛かった!プロペラが回った!よぉーし回転を速めるんだ!

小林:早朝五時開店ッッ!!

片桐:速い!速いぞ!でも真っ暗だ!

小林:その時商品は?倉庫じゃないよね?

片桐:夜間飛行ライト!

小林:〝店頭〟だ!(点灯)

片桐:よぉーしスピードが出てきた!
   出てきたけどちっとも飛ばない....あれっ翼がまだ付いてないじゃないか!
   海に突っ込むぞォ──!

小林:リニューアルオープン当日....物凄い

片桐:〝ヒトデ〟だァ!(人手)

小林:いらっしゃいませ!いらっしゃいませ!
   こうして商店街は活気を取り戻した。さぁ次なる商店街に出発だ!

片桐:あぁ....僕冒険家に向いてないよ....

小林:こりゃ〝天職〟だな!

片桐:こりゃ〝転職〟だなぁ....


(一拍)


片桐:こちら宇宙生命体対策本部!聞こえるか!隊長のマクドエルだ!応答を願う!

小林:すいません。営業部の者ですが会議の資料を取りに来ました。担当の方はいらっしゃいますか?
   あっここが担当の方のデスクですか....
   もの凄い散らかっているな!あぁあぁあぁ書類が....

片桐:謎の生物の様子はどうだ?もの凄い速さで繁殖していると情報が入っているが

小林:〝散乱〟してるよぉ(産卵)
   で....ご本人は?

片桐:いいか気をつけろ、そいつ等は人間の体内に入り込み栄養を吸い取るんだ!

小林:帰省中ですか....(寄生虫)
   何だよこの大事な時期に....俺なんか風邪引いてるのに出勤してんだぞ
   こんな事だから取引先に手を切られちゃうんだよ....ゴホッゴホッ
   それにしても汚いなァ....何だコレ?牛乳か!?

片桐:改めて聞くが本当にこのプロジェクトに参加する意思はあるんだな!
   命に関わるんだぞ、今ならまだ引き返せる!

小林:もう〝酸化〟しちゃってるよ....(参加)

片桐:そっか君の勇気に感謝する。

小林:片づけちゃうかっ

片桐:まったく頼もしい奴だ!君は我がチームの──

小林:ゴホッ!なんだコレ──

片桐:〝誇り〟だ!(埃)
   だからこそ....生きて帰ってこい!隊長命令だ。気を付けてくれたまえよ。

小林:あの、彼の資料作成誰か手伝った人はいないんですか?え?誰も?

片桐:触ったら感染するからな!

小林:ノータッチですか。さぁどこだ今日の資料は....はい?メールで送ったはず?
   いつですか?

片桐:身体を乗っ取られると化物に変わってしまうんだ。奴らの武器はバイオテクノロジーだ!

小林:〝最近〟ですか?(細菌)
   うーんおかしいな心当たりないですね。はぁ~しかし皆さん可哀想に....
   ここ部屋が狭いから人と人との

片桐:今のところ身体に異変はないか?

小林:〝間隔〟がない(感覚)

片桐:何ィ!?

小林:整理整頓とか、社内でのコミュニケーションとかそういう基本的な事が出来てないと
   会社として信用されないんだよ?

片桐:まさか既に触ったんじゃないだろうな!?

小林:これじゃ手を切られても仕方ないですよ

片桐:そんなァ!!私と同じ思いをさせてしまうなんて....ウィンガシャンウィンガシャン(義手音)

小林:さてと、じゃ本人に連絡しちゃいますか!

片桐:このサイボーグハンドはお前が使え!

小林:もうそれしか〝手〟はないですよね。

片桐:あぁ今はこれしかない。まさか....両手か!?

小林:あの、さっき言ってたメールって今見れます?
   これですか?これはね前回の資料ですよ、これなら──

片桐:全身に変化が現れるまでは手の施しようがある!

小林:もう〝返信〟しましたよ(変身)

片桐:遅かったかァァァ!

小林:ゴホッゴホッもう駄目だ!

片桐:クソッ....またひとり隊員を失うというのか....
   皆私のせいだ!

小林:〝体調〟が悪い。(隊長)


一呼吸


小林:爆発事件が多発している。私は数年前にいたある爆弾魔の事を思い出していた。
   誰にも迷惑をかけない予告爆弾魔。通称〝爆破ちゃん〟
   海岸で砂のお城を作っちゃ爆破!空地に雪だるま作っちゃ爆破!

片桐:モテない....
   何でかなぁ~....臭いからかな?

小林:最近の通報と爆破ちゃんには共通点が多い。

片桐:こいつぁ臭うなぁ!

小林:しかし....奴さんはもうとっくに

片桐:足を洗った筈なのに....

小林:奴のパターンだと次に狙うものはデカの勘で目星が付く。
   河原に泥船を作って爆破だ!念のため現場に警官を

片桐:〝消臭〟するか(招集)シュ~
   モテるには車だな!近所の中古車屋にイタリアのスポーツカーを発見
   流線形で上から見ると矢印みたいでカッコイイ。
   高くて買えないから自分で作ることにしよう!

小林:極めて危険を伴う捜査だ。

片桐:何で作ればいいんだ?

小林:いざという時は──

片桐:〝発泡〟しかないか(発砲)ギーコギーコ(スチロールを削る)

小林:(電話)リーンッガチャ!はい捜査課!何ィ河原で泥団子が爆発した!?

片桐:塗料を買ってきた。

小林:やはりアイツは....

片桐:これはまだ薄めていない

小林:〝現役〟なのか....(原液)
   私は今日でデカを引退する。十二時を過ぎたら私は──

片桐:色を混ぜなきゃ、だってあの車は

小林:〝現職〟じゃない(原色)
   急いで解決しなければ....本当に爆破ちゃんなのか?果たして奴は──

片桐:えーと混ぜる色は、〝シロかクロか〟
   分かんなくなっちゃった!本物を見に行こう

小林:私は現場に急行した。

片桐:あれ?今日はシャッターが閉まってる、壁の上から覗いちゃえ!
   よっと!(よくある瞬間移動ネタ)

小林:ここが現場か!

片桐:なるほどあの色か!

小林:予告として泥団子を爆破....続いて泥船っという可能性は高い

片桐:何とか色も塗れた。友達に見せた『巨大なスルメ』と言われた。
   くそぉスルメに見えないように仕上げには正面にステッカーを!

小林:私は河原に

片桐:〝貼り込んだ〟!(張り込んだ)
   よぉし!これでモテる!嫁を探しに行こう。一応指輪は買っといた。あっ女だ。ダダダダッ

小林:近所の釣具屋に聞き込み

片桐:プレゼントがあるんです!

小林:すいません私〝こういう者です〟(プレゼントの指輪を見せつける)
   桟橋で怪しい人物を見たと情報をゲット!現場に急行!ムッ!これは....

片桐:さぁ僕と!

小林:〝血痕〟だ!(結婚)
   まだ新しい。

片桐:新婚旅行に行こう!この──あれ?

小林:〝ガイシャ〟が見当たらない!(外車)
   どういうことだ?

片桐:風で飛んだんだ!見つけに行かないと!ダダダダッ

小林:ムッこけは....美味い!トマトだ!奴め誰にも迷惑をかけないつもりだな!
   これは私への挑戦だ!欲見ると飛び散った果肉が文字になっている。
  『け・い・じ・さ・ん・お・つ・か・れ・さ・ま』....十二時だ。
   しっかり時間通りだぜ、爆破ちゃん....
   川上から何か巨大なものが流れてくる、奴さんから私への退職祝いか?イカダ!?

片桐:イカじゃないんだぁ....


(一拍)(ここから少し長いですので飲み物などどうぞ)


片桐:うん。うん。あーなるほど、そうか課長にそんなイジワルされてるのかぁ
   でもそれじゃお前は課長の言いなりじゃないか。そういう上司には適当に媚び売っときゃいいんだよ。
   お前はね、考えすぎなんだよ。もっとサラッと行こうよ。気楽に気楽に~
   おっ気分変えるために引っ越しでもすれば?どうだ?いいアイデアだろ?
   そういやお前ん家の近所にマンション出来たろ。近い近い。そうそうソコソコ。
   あれ?お前今のマンション二年前の今頃入居したんだっけ?
   もう払っちゃった?ほれーあのーあれ....故障か?
   ....聞こえてる?携帯調子悪いみたいだ
   会って話そうよ。飲み行こうぜ?
   ....はぁ?会いたくない?今は誰にも会いたくないとでも?
   理由を言えよ。なんでなんだよ。──もしもぉーし!あれ?もしもぉーし!
   (電波)入らねぇな~....一回切るね~....あー入った入った。
   かけなおそう。あーもしもしウチ電波悪くて....ひでどうなのこれから
   会えるんだろ?会えないのか?今夜は予定が?──会議!?いま会社!?えっ俺も!?
   俺は今家だけど....あーあれ今日だったかぁ....



小林:皆で手分けすれば本格的なオリジナルカレーなんて楽勝だよな。
   特にお前はアジア圏を旅した経験があるからな、期待しているぞ。
   えーお前がトッピング、お前がコンロの上の鍋、えーっと俺はどれに手を付けようかな。
   まな板の上のコイだ。ウロコを剥がす。....ゴマ擦っとけ。大分煮詰まってるじゃないか!ドロドロだ。
   そこに加えますのがじゃーん!これが〝ミソ〟だよ。あーさかなさかな。....目からウロコだ。
   えっまだ顔についてる?どこ?目と鼻の先?取れた?サンキュー!
   次に....香辛料!砂糖・塩・コショウだ!....効いてる効いてる♪
   はぁ?タイカレーが苦手?タイ旅行に嫌な思い出でも?....お前、タイ人恐怖症なのか?
   あータイ米が苦手なんだ!大丈夫!今日のカレーはタイカレーじゃないよ。だからライスでじゃないんだよ。
   よぉーし!ウロコを取ったコイを鍋に入れて....マヨネーズをかけるぞ~
   あれ鍋に....しょうがないこうなったら!エイッ(斬る)あー入った入った。
   んで、さっきゴマをふりかけまーす。....味見。



片桐:うん。うん。あーなるほど、そうか課長にそんなイジワルされてるのかぁ

小林:皆で手分けすれば本格的なオリジナルカレーなんて楽勝だよな。
   特にお前はアジア圏を旅した経験があるからな、期待してるぞ。
   えーお前がトッピング、お前がコンロの上の鍋、えーっと俺はどれに手を付けようかな。

片桐:でもそれじゃお前は課長の言いなりじゃないか。

小林:まな板の上のコイだ。ウロコを剥がす。

片桐:そういう上司には適当に媚び売っときゃいいんだよ。

小林:ゴマ擦っとけ

片桐:お前はね、考えすぎなんだよ。

小林:大分煮詰まってるじゃないか!ドロドロだ。

片桐:もっとサラッと行こうよ。

小林:そこに加えますのがじゃーん!

片桐:気楽に気楽に~

小林:これが〝ミソ〟だよ。あーさかなさかな。

片桐:おっ気分変えるために引っ越しでもすれば?どうだ?いいアイデアだろ?

小林:目からウロコだ。えっまだ顔に付いてる?

片桐:そういやお前ん家の近所にマンション出来たろ

小林:どこ?

片桐:近い近い。

小林:目と鼻の先?

片桐:そうそうソコソコ

小林:取れた?サンキュー!次に....

片桐:あれ?お前今のマンション二年前の今頃入居したんだっけ?
   もう払っちゃった?ほれーあのーあれ....

小林:香辛料。砂糖・塩

片桐:故障か?

小林:コショウだ。

片桐:聞こえてる?

小林:効いてる効いてる♪

片桐:携帯調子悪いみたいだ。会って話そうよ。飲み行こうぜ?

小林:はぁ?タイカレーが苦手?

片桐:はぁ?会いたくない?

小林:タイ旅行に嫌な思い出でも?

片桐:今は誰にも会いたくないとでも?

小林:お前、タイ人恐怖症なのか?

片桐:理由を言えよ

小林:あータイ米が苦手なのか!大丈夫!今日のカレーはタイカレーじゃないよ。だからライスでじゃないんだよ。

片桐:なんでなんだよ。──もしもぉーし!あれ?もしもぉーし!

小林:よぉーし!ウロコを取ったコイを鍋に入れて....マヨネーズをかけるぞ~
   あれ鍋に....

片桐:入らねぇな~....

小林:しょうがないこうなったら

片桐:一回切るね~

小林:エイッ!あー入った入った

片桐:あー入った入った、かけなおそう。あーもしもしウチ電波悪くて....
   でどうなのこれから?

小林:んで、さっきのゴマを

片桐:会えるんだろ?

小林:ふりかけまーす。

片桐:会えないのか?....今夜は予定が?──会議!?いま会社!?えっ俺も!?
   俺は今家だけど....あーあれ今日だったかぁ....

小林:....味見。ズッ

二人:マズイなコレ....!

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●当台本は『小林賢太郎』氏本人による許可を受けて制作しました。
 当台本を利用される際は必ず金銭発生の発生しない。
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