笑ってくださいな


キララク 種自由後謎時空 
二次創作、!キャラ崩壊、解釈違い注意!
「くすぐる」の
ラクス嬢視点。台詞とかストリーは殆ど一緒です。
※IQ5くらいの作者が描いてるのでラクス様の思考がただのきゅんきゅん乙女に。ただキラしゅきしゅき言うとるだけです。それでもよろしければ
以下本編









お昼ご飯を食べた後、食後に紅茶を入れ、ソファにキラと隣り合って座り、わたくしは料理のレシピ本に目を通しておりました。
最近のキラは、身体を鍛え始めたことも相まって食欲が増したようで、何を作っても「おいしい。」とにこにこ笑って完食して下さいます。もちろん食事のバランスを考えてキラの好物を中心に作ってはいるのですが、レパートリーが偏っている気がしてなりません。もっとキラには栄養があって美味しいものをたくさん食べて頂きたい。そのためにも努力は日々惜みませんわ。
と、新たな決意を胸に秘め、隣に座るキラの様子を伺うと、穏やかなお顔で、ぼお、とでも言うのでしょうか、窓の外を眺めていらっしゃいます。以前より、幾分か良くなったお顔の色を見て、ほっとしました。

キラと出会って4年と少し………、
今までたくさんの時間を彼と共に過ごして参りました。辛い事や大変だった事、悲しく、苦しかった瞬間もありました。でも、それ以上に、優しくて、温かくて、きらきらと輝いて、時折胸がきゅんきゅんと高鳴って、ときめきが止まらなくなるくらい、彼と共に過ごせる時間はわたくしの中で素晴らしくかけがえのない記憶として留まり続けています。
今もこうして何気なく一緒に料理をしてご飯を食べている時間も、隣合ってくつろいでいる時間でさえも、そうなのです。すぐ側に穏やかに微笑んだキラがいて下さる、これ以上の望みがあるというのでしょうか。これ以上を彼に望むことは欲張りであるとも……。思うのですが………。

でも、わたくし気づいてしまったのです。……彼の、キラの、声を上げて笑っていらっしゃる姿を1度も見た事ありません!!!

彼と殆どの時間を共に過ごしている訳ですから、もちろん穏やかに微笑んでいらっしゃるところは何度も見たことがあります。わたくしがわがままを言い出した時に、少し困ったように笑うお顔も、いたずらをした時に控えめに声を上げて優しく笑うお顔も。(思い返すとちょっとだけ哀しいような切ない気持ちになりました。)
………キラの新しい一面が見てみたいですわ、だったら行動あるのみですわね。はて、どうしたら彼は笑って下さるのでしょうか……。

……………!思いつきましたわ!これです。これなら、わたくしでも簡単に出来ますわ。
………あと、折角、このように隣に居るのですから、もう少しだけ、構って頂きたいですわ……。

わたくしは、ソファに深く腰掛け少し眠たそうにしているキラに、そっと忍び寄り、横から脇腹をくすぐります。

ちょんちょん。「えい、えいですわ!」
「っ!!ひょっ……」

これは、手応えありなのでしょうか?
驚いていらっしゃるのは分かりましたが、いまいち効果があるのかどうかわかりません。
………ならば、ここをこうして、こうですわ。
わたくしは夢中でキラの片脇をくすぐり続けました。しかしキラから笑い声は聞こえてきません。

「……っ!……っ!ちょっと、ラクスっ???」

キラの戸惑ったお声が聞こえます。まあ、ここ迄は想定内ですわ。……おかしいですわねえ?あまり効き目がなさそうですわ?でしたら両脇ですわ!

「キラ、失礼しますっ!」

わたくしは、座ってるキラの上に乗り上げ両脇をくすぐりあげました。

「こちょ…こちょこちょ、こちょ…」

「!!!〜〜〜っ!〜〜〜っ!」

「ストーップ!!!」がば
静止の声を上げて、キラが力強く抱きしめて下さいました。キラはいつも優しい石鹸の良い匂いがしますわ。癒されますわあ〜

動きを封じられたので、キラの様子をじっと見つめていると、息を乱した彼に両頬を痛くない程度の力で摘まれました。

「ラァークゥースーぅぅ???もう、やめてよね。いきなりは驚くでしょ。………くすぐったいよお。」

どうやら、成功したみたいですわ!少し楽しくなってきました。

「あら、あら?効果はありましたのね?奇襲成功ですわ! ………でも、想定していた反応よりは薄いように感じますわねえ。」

きっと、くすぐったいことはくすぐったいのでしょう。でも、この様な幼稚な悪戯では、キラの本当の笑顔は見られませんのね。困らせてしまったみたいですわね。少し、仕掛けた事を後悔しました。

すりっ
「???」
謝罪と懺悔の意味を込めて、わたくしはキラの無防備な首筋に頬を擦り寄せました。表情は伺えませんが、わたくしが苦しくないように緩く抱きしめて下さっています。

……………………スゥー。

キラは、乱れた息を深く呼吸して整えていらっしゃいます。

……あらあ?こちらを見つめるキラの目が据わってますわ。怒らせてしまったでしょうか………。ちょっと、これは、撤退した方が良さそうですわね……。

「キラ?ごめんなさい、少し悪戯しすぎましたわ。喉渇いたでしょう?お茶をいれなおしてきますわね?」

わたくしがお茶を口実にして、キラの膝から立ちあがろうと、足を下ろそうとした瞬間、

がしっ
「…??キラ?」
「……………………。ラクス、仕掛けたからには覚悟できてるよね??」

…………捕獲されてしまいました。こうなってしまったからには、仕方がありません。自らが仕掛けた悪戯でもありますし、甘んじてキラの報復を受けましょう。

「あらあらあら〜?交代ですの?お手柔らかにお願いしますね。」

こちょこちょこちょこちょ、
キラは的確にわたくしの弱いところをくすぐり続けます。さきほどのわたくしより時間をかけて執拗に。

「ひゃあ、うふふふふ……ちょっと……キラあ、もういきなり、ふふ、ふ、くすぐったり、しませんからっ、ふ。もっ、もう、許してくださいっ。きゃっ、あっ、はぁはぁはぁ………。」

……本当に、どうしてあのようなくだらない悪戯を仕掛けてしまったのでしょう。やはり、行き過ぎたことを望むのは良くありませんわね。

キラは呼吸を整えているわたくしの髪をそっと優しく直して下さいました。
正直なところ、いたずらを仕掛けても彼なら軽くお叱りになるか、困ったお顔で少しお笑いなる、くらいの想像しかしていなかったのです。仕返しをされたとしても同じくらいか、それより軽い程度だとも思っていました。悪いのはわたくしなのですが……。それでも……、これは少しやり過ぎではありませんか?

「もうっ、確かに突然くすぐったわたくしが悪かったとは言え、倍返しされるとは思いませんでしたわ……。キラのお陰でお腹がつりそうですわ。」

少しだけ、腹が立ち思わず、文句をいってしまいました。

「ごめんって、だって笑ってるラクスの声すごくきれいなんだ。もっと聴いてたくて。…………でも、どうして突然悪戯したの?」

彼はわたくしの頬を突きながら、優しい声でわたくしのしでかした理由を尋ねて下さいました。…こんなにこの人はわたくしに真剣に向き合って下さっているのに、身勝手な理由で、わたくしは………。少し前のすれ違っていた日々を思い出してしまい、ちょっとだけ落ち込みました。

「…………。同じですわ。キラの、笑ったお声が聴きたかったんですの。わたくしが、あなたを笑顔にさせること、今まであまりできていなかったでしょう?」

あの時は、キラに無理をした作り笑いをさせてしまっていたんだと思います。わたくしと共に、コンパスでの活動を引き受けた時から日を追うごとに、終わらない戦いに心を痛めて消沈してくキラ。
そんな彼のためにわたくしができることなんて、ご飯を作ったり、取り留めのない話をしたりして、一時の気を紛らわせてあげることくらいが精々。一緒にいられる時間が短いから尚のこと。
元々戦火の渦の中に、彼を巻き込んだのはわたくし、なのに簡単に辞めろとも言えなくて、きちんと話し合おうと思っていた矢先に、あのような事が起きってしまって…………。

泣きそうになっていたわたくしの顔をキラが覗きこんで、そっと、きゅっと、手を握ってくださいました。

「話してくれてありがとう、そんなふうに想ってくれていたんだね。君がずっと僕のこと考えてくれてたことが、すごく、すごく嬉しい。」

彼はおだやかな優しい声でぽつりとぽつりと語りかけて下さいます。

「……多分、僕明るくないし、でも自分の感情隠すのも上手くできないから、暗い顔して君にも、周りのみんなにも、たくさん心配かけてたと思う。
……こうやって話すまで、正直自分がどんな顔してるかなんて、まったく考えたことなかった。
……でも一つだけ、これだけははっきり分かる。
僕は君が、ラクスが側でこうやって僕のこと見ててくれないと心から笑えない、君が嬉しいと僕もうれしい。君が悲しいと僕もかなしい。君がわらってくれないと、ラクスがいてくれないとダメなんだ。」

「キラ………」

言葉で言い表すことなどできません。この方は、キラは、どうして、こんなにも、愛おしいのでしょう。

お互いに気持ちが通じあったのでしょうか。わたくしたちはしばらくの間そっと抱きしめ合っていました。

「………わたくし、こんなに幸せでいいのでしょうか。」
気が緩んでいたのでしょう、思わず、口から本音が漏れてしまいました。

「いいに決まってるでしょ。さっきも言ったでしょ。君が幸せなら僕もそうなんだよ。」

「…っ!!」

………キラは、何度わたくしを夢中にさせたら気がすむのでしょう。キラと出逢った頃からもうずっと、わたくしの心は、好きという感情だけが日々積み重なり、豊かな水源を持つ泉のように溢れ出しています。
…この方に勝てる日はきっと、生涯わたくしには訪れませんわね。

でも、やっぱり……….、
一度くらいは、キラをお腹の底から笑わせてみたいのです。わたくしだって、たまにはキラに勝ちたいのです!

新たな決意を胸に秘め、気合いを入れ直すため小さく握りこぶしを作り軽く目を閉じました。
キラはわたくしの動きを察して下さったのか、抱擁をとき、わたくしの両肩に軽く手を添えていらっしゃいます。

よし!今ですわ!
キラの両脇をおもいきり擽ぐりますわ。

「っっ!!ひょうっ!〜〜っ!」

どうやら、成功したみたいですわね。

「ちょっと、ラクス、やめっ、わぁ〜!」
わたくしの手から逃れようとするキラを夢中で押し倒します。
……やはり、不意打ちは効きますわねえ。さっきよりも油断しまくってますわ。これならいけるかもしれません。

「ふふふふふっ。でも、わたくし、キラが笑ったお声を聴いてみたいんですの。それにおっしゃいましたでしょう?わたくしが笑えばあなたも笑うと……。」

先ほど、言質はとりましたの。だから今度は遠慮しませんの。

「〜っ!それ、は、そう、なん、だけどっ、これは、ちょっと、違くぅ、ない?」

キラは息も絶え絶えな様子で、わたくしの強行に目を見張って驚いていらっしゃいます………。

どのくらいの間くすぐり続けたのでしょうか。わたくし、手がだんだん疲れてきましたわ………。もう、諦めようかとそう思っていた瞬間でした。

「っふ、ふは、あはははは、ははっ、はははっ……」

…………!これは!これですわ、キラの貴重な爆笑ショットですわ!やった!やった!わたくし………!

「!!っ!
……キラがっ!笑いましたわっ!わたくしやりとげましっ」

ちゅっ

???今何が………!!
気がつけば唇は温かいぬくもりに塞がれていました…………。

………やっぱり、キラには敵いません。うっとりしちゃいますわ……。
本当に好き。大好き。愛おしい。胸の中のときめきがきゅんきゅん止まりませんわあ〜。







この日は2人にとって
なんでもないおだやかな休日の1日であった。しかし、ラクス嬢にとっては、望外の幸せをたくさん浴びた1日となったのであった。よかったね!めでたし。めでたし。

おわり


※※追記※※
今気づいてしまったんですが、作中この2人言葉で一切、好きとか愛してるって伝えあってねえな!?映画前もこんなかんじだったのかな……。お互い行動できちんと愛情表現してるから近くにいる時は大丈夫なんだけど、………離れてしまうとね、散々なことになってましたね。でもね、小さなことでも伝え合うそうですからね!多分ね、大丈夫だね。それに愛の言葉って頻繁に使うよりも極たまにの方が破壊力増すからね……。
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