警邏査察 


 人は生まれ、老いて死す。
これが人間の掟だ。
ただし。誰にも殺されないのならね……

第零話 龍と悪夢#

 月は、影に隠れ、光がなくなった時。
彼らは動き出す。
刃物をもち、銃をもち、殴打物をもち。
彼らの目的、それは。
大虐殺。だよ。
彼らは、何でかは知らないが、人を殺す。
無差別に、関わりもない者たちを――


「こんにちはー」
陽光がまださす時。
ある警察署に、一言が響く。
「あれ?いないのかな……こんにちはー」
俺は、『幾田 海飛(いくた かいと)』。
ナニカを持ち、警察署を訪れる。
『ピーピーピーピー』
「!?……何だ」
警察署中に、サイレンが鳴り響く。
「防弾服! よーし! 」
「銃! よーし! 」
玄関にまでも、この声は届いていた。
「東竹田町南部より、強盗未遂事件が発生! 早急に向かえ! 」
「はい! 」
と、答えると、彼らは、こちらに向かってきた。
「おい! 君なんか用か! 取調べ班! はやくしろ」
「いいえ……ちが」
と俺は答えた。
だがその瞬間に、俺の前を、鋭い眼光の人が抜けていく。
「あれ……君は……」
「そうで……」
と、外から、声が聞こえてきた。
「おい! 早くしろ」
「は……はい」
俺は、後ろを向き、二人の出発していく所を見届けた。
「取調べ班参りまし……おーい」
「……は、はい! 」
俺が前を向くと、二十歳くらいの男が座っていた。
「で、なんか用ですか? 」
「あ! えーっと。殺人犯捕獲特殊部隊『ドラゴン』に……」
「え! 何でそのことを? 」
彼が驚くのもそのはず。ドラゴンは、警察内でしか流通していない、完全秘密組織だからだ。
「だから……」
「君、もしかして元警察? 」
俺が話そうとした瞬間に彼は返してきた。
「だ・か・ら。俺は、ドラゴンの元候補生で、今日付けで配属されたんです」
「その歳で? すごいね……」
彼はこう返してきたが、周りの音を聞いていると、驚くような声がし、『ドタバタ』と、足音がこちらに近づいてきた。
そしてその途端。俺には、幾多もの、質問が飛んできた。
「加入の理由は? 」
「何歳? 」
「名前は? 」
「ドラゴンと知り合い? 」
俺は、思わず、『ハァーー』とため息を付いたが、すぐに返した。
「幾田海飛で、十七歳。ドラゴンとは知り合いで、ナイトメアを潰すために加入しました」
時同じくして、俺は、個人情報が書かれた免許を見せつけた。
「おぉ来たか! 新人」
そう自己紹介すると、奥から、誰かが来た。
「あぁ! 隊長というわけで改めて……」
と俺は、えりを整え、ボタンを止め、ネクタイを締めた。
「殺人犯捕獲特殊部隊『ドラゴン』に、本日付けで配属されました、幾田 海飛です。よろしくおねがいします! そして、警察署の皆様、以後お見知りおきを」

この日から始まったんだ。ナイトメアへの敵討ちと、復讐の物語は……

――次回予告――
敵討ちと復讐の始まり!
海飛の衝撃の事実。
そして、衝撃のメンバー。明かされる。

次回 第一話 殺人犯捕獲部隊元候補生兼新人隊員 幾田 海飛

11/23日 配信予定

第一話 殺人犯捕獲部隊元候補生兼新人隊員 幾田 海飛#

「以後お見知りおきを」
「ああ……よろしく」
と俺は、敬礼をし、奥の部屋へ歩いていった。
――翌日――
次の日の朝、俺らは、隊長に集められた。
「おはようございます! 」
「おはよう」
そこには、見知らぬ人が座っていた。
「えー昨日入った新人。幾田 海飛だ」
「お! かっこいい」
「チッ」
と二人は、反応を見せた。
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