生贄として


 全てを覆う、守る屋根みたいになりたいと言えば嘘になるかもしれないと苦笑する。本当はたった一人、パートナーを守りたいだけなのかもしれない。それはとても自分勝手だ。くすりと一人しかいない部屋で笑う。
 そういえば手を伸ばした雨のとき、泣きじゃくっていたあのときの雨からは守ってあげられなかった。それなら不安が拭いきれない今を抜け出すためサポートしよう。話しはそれからでも、なんでもいい。なくたっていい。雨が上がって、悲しみを微塵も残さないほどの晴れになればいいのに。それを自分で作ることが出来ればよかったのに。そう思い、ふと親友を思い、親友の隣にいるであろう人を思い、口元をほころばせて目をつむる。
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