伏黒くん「人としては、、」


夏、一年生2人が交流会へ誘われた次の日、伏黒は訓練の前にばったり会った藍に話しかけた。

「あ、大山先輩」

「伏黒くんじゃないですか」

「珍しいですね、高専にいるなんて。任務帰りですか?」

「はい!さっき二級と三級の任務を」

「相変わらず忙しいんですね」

二級術師である藍は任務が多く、高専にいる時の方が珍しいほどであった。
藍が一年の時から伏黒は先輩5人と交流はあったが高専に来ても会うことは両手で数えるほどしかなかった。

「そうなんですよ〜実際同級生の中で等級は2番目に高いですからね、任務は結構入っちゃうんですよ」

髪をくるくると指に巻きながら答える藍。
その藍を見ながら伏黒はそういえば、と声を上げる。

「そういえば、、大山先輩」

「?どうしたんですか伏黒くん」

「昨日、俺たちを誘いに来たとはいえ珍しく高専にいましたよね。任務なかったんですか?」

「あーあったはあったんですけど、真希さんに誘われたので爆速で片付けました!真希さんに誘われたら断るはずがないですからね」

「あぁ、、」

伏黒はそういえばこの人美少女が好きな変態だったな、と思い出す。
そして普段から死んでいる伏黒の目はさらに光を失った。

「せっかく片付けたのにその後結局任務入っちゃったんですよね〜まだみんなと一緒にいたかったです、、」

「、、、、大山先輩は人としては尊敬できませんけど、術師としては尊敬できますよ」

「伏黒くん、、ちょっと待ってください人として尊敬できないってどういうことですか!?」

「、、じゃあ、俺も任務あるので」

そう言い、伏黒は藍の横を通り抜け、足早に去った。

「ちょ、伏黒くん待ってください、、伏黒くん!!」
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