正雪先生が太公望を召喚しました。会話文など詰め合わせ


【キャスターに間違われました】

「ええいチョコマカと……いい加減斬られろ! キャスター!!」
「いや斬られたら負けじゃないですか、こんな序盤で敗退するのは流石に立場上沽券に関わりますし……ん? キャスター?」
「ふん、惚けても無駄だぞ! その術を多用し、斬り合いを拒む姿勢はキャスター以外の何者でもない!」
(いやァ僕ライダーなんだけどなァ……)
「しかし残念だったな。そこの呼び人だけならいざ知らず、セイバーたる私が召喚された今、貴様にもはや勝ち筋は無い!」
「────ほう? 面白いことを言いますね」
「当然だろう? セイバーの対魔力、知らぬとは言わせない。そして貴様は陣地すら作成していないのだ……そのような様で、私に勝てるとでも思っているのか? 侮るなよ!」

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【日本橋にて占いを】

「キャスター……貴様、こんなところで何をしていた!?」
「何をと云われましても……占いです」
「占いだと?」
「はい、『待ち人がここに来る』と出たので暇をしている間、行き交う人の中で困り事がありそうな方に声を掛けて占っていました。生前から僕の占いは良く当たるの評判なんですよ……どうです? 一回試してみませんか?」
「誰が──もがが」
「落ち着けセイバー……それより貴殿、待ち人と云っていたが誰を待っているんだ?」
「ああ……貴方がたみたいです」
「は?」
「いえね、『この場に最初にやって来る顔見知りに協力を仰ぐが吉』と出ましたので。いやァ本当に助かります」
「待て! 私達は手伝うとは一言も云っていない! それに何故、敵である貴様に協力せねばならんのだ!」
「勿論依頼ですので相応の報酬はお約束しますよ! 貴方がたが来るまでに占いで稼いだ金銭と……僕手製の援護礼装、でどうです?」

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【君へと渡す選択肢】

「──選ぶのは君だ、宮本伊織」

「これを使うも、捨てるも、君の感情に従って行ってください……『するべき』という考えではなく、『したい』という感情で──ね」

「たとえ君が何を選択しようとも、僕は決して君を恨まない。ですがどうか、後悔無き選択ができるよう──祈っています」

===

【もしも逸れのセイバーが…】

 ──現世より、何者かの喚ぶ声が聞こえてきた。
 それは次第に大きくなり、嗚呼、私は従者《サーヴァント》として現界するのかと察する。
 私のような荒魂を喚ぶ稀有な喚び人《マスター》は果たして何者なのか──そう、召喚の先へ目をやると、私とは似ても似つかない純白が、さながら神や仏に祈るようにしている様を見て珍しくも気分は高揚した。
 嗚呼、嗚呼。美しいあなた、無垢なるあなた。あなたは何を思って私を召喚するのでしょう! 破壊しかできない私に! あなたは! 何を願うのでしょう!
 そうして我が喚び人《マスター》へ手を伸ばしたその瞬間、割り込む影が現れた。唐土の衣服を纏う男が、図々しくも喚び人《マスター》の前に降り立った。
 憎らしい、憎らしい、憎らしい……! そこに立つのは私だった! 喚び人《マスター》のために動くのは私だったというのに!
 斯様な怒りを抱えたまま、彼女は逸れのセイバーとして現界を果たした。己の衝動を抑えるための黒き鎧を身にまとい、厳つい兜の下で、鬱蒼と彼女は笑う。

「待っていてくださいね、我が主。この丑御前──いいえ、源頼光が。サーヴァントのふりをした不届き者を処し、あなたの下へ参りましょう」

===

【逸れのライダー監視中】

(ふむ……妲己ではありませんが、妲己に似た雰囲気を持った方でしたね。世に混乱を齎さないためにも、念の為警戒は怠らぬよう注意しなければ……)

(おや? セイバー陣営と接触しましたか……ん? んんん??)

(あっはっは、これは予想外だ! よもやまさかあの手の手合いがこうも無害化されるとは! ──いや本当に何で無害になってるのかなァ!? 事の次第によっては退去させるつもりだった僕が道化のようじゃないですか! 厄介事がひとつ減って有難いことこの上ないですが!)

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【主人らしく話しましょう】

「ラ、ライダー! ……殿」
「マスター、僕は貴女のサーヴァントなのだから敬称も敬語もいらないんですよ。ほら、もっと主らしく堂々と!」
「そ、それが出来たら苦労はしませ……しない! 貴殿は確かに私のサーヴァントで……だが! 私が尊敬している方の師で……だぞ!」
「そう、それです!」
「それ、とは?」
「貴女が自身のサーヴァントに対し敬語を使う理由から推測して、真名を割り出されやすいということです!」
「!? た、確かに……!」
「というわけではい! 門弟に接するように、いえそれ以上に雑に僕への言葉は砕けましょう!」
「は、はい! この由井正雪、誠心誠意やり遂げてみせましょう!!」
「敬語!」
「す、すみま……すまない」
「呵呵呵! まだまだ時間を要しそうだな、娘」
「う、五月蝿いぞアサシン!」
(うーん、これは先が思いやられるなァ)
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