触手(クリームヒルト)


(早く終わらないかしら)

重々しい足を緊張感と共に進めていく。人に見られたくない羞恥心が、自分の本能に訴えかける。



「今度はなんなのよ」

気分の良くない重低音が前からクリームヒルトの耳に響いてくる。巨大な魔剣を構えようとするがそれはもう遅かった。

「なっ足も…っ!?」

既に足に絡みついていた"触手"が下から順に彼女の体を舐めるように巻き上げる。

「離しなさいっこのっ!」

抵抗しようにも触手は強く締め付けるばかりで、ぶら下がる形になる。



「んッひゃ、ひゃひよほへ!!」

口には例の触手が入り込み、口内を周り歩いているようだ。

喉付近に来たかと思えば、太さが増していき彼女の口の中でビクビクと跳ね始める。

(何をする気なのよ…!!)

さらに一回り大きくなったと思えば、触手は口先から何かを暴発させる。



「んんッ…ペッペッな、何よこれ」

衝撃で離れた口元からは白く粘りっこい液状のものが垂れてきている。

無理やり押し込まれたためか喉の奥にまだ絡みついているようだ。



「…このまま勝ち逃げとは面白くないわね」

満足したと言わんばかりに触手はその場を離れていて、残された痕跡は彼女の口から溢れる白濁液だけだった。



(…身体が熱い。悪化する前にさっさと戻りましょう)
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