「政府支出を増やせば、経済成長するか否か?」 を 議論


(メルマガより)


アナタはご覧になりましたか?

2023年1月5日に放送されたABEMA NEWS

『お金を増やせば経済は成長する?横ばいは恥?
成田悠輔と池戸万作が徹底討論』
を...。


この回では、政治経済評論家の池戸万作さんと
イェール大学助教授・経済学者の成田悠輔氏が
「政府支出を増やせば、経済成長するか否か?」
を議論していました。



池戸さんはもちろん
「政府支出を増やせば経済成長する」
という立場で、政府支出が多いと、
その分、経済成長率も高くなるという
相関図を示しました。


対し、東大経済学部を成田氏は、
「なんでそうなるんですか?」と
キョトンとした様子で疑問をぶつけ、

「政府支出したら経済成長しますって
 『断言』するのが分からない」と反論。

さらには、

「じゃあ、日本中の人たちが全員365日休んで、
 政府は1人あたり1億円を刷りました。
 みんな1億円手に入って使いました。
 経済成長バンザイってそういうことですか?」

と極論を通り越した
「あり得ない前提」の話をぶつけ、
したり顔をしていました。


念のため、成田氏のどこがオカシイかを整理しておくと...

まず「政府支出したら経済成長すると『断言』できるか」については、
もちろん、成田氏の指摘通り「100%断言できる」とは言えません。

なぜなら、
「GDP=個人消費+民間投資+政府支出+純輸出」
という計算式で成り立っているため...

政府支出を多くしてもそれ以外の項目が下がれば、
GDPの総量は減ってしまうからです。

しかし、政府支出を増やせば、
それ以外の項目も増える傾向にあるというのは、
論理的に言えることですし、
これまでの経験ともおおむね合致するものでしょう。

そもそも、複雑な要素の上に成り立つ社会において、
「100%断言できるもの」などないのが当然だからです。

しかし、「100%断言できない」とはいえ、
「80%」や「90%」といった相関が認められれば、
それは「経済成長するためには、政府支出したほうが良いよね」
となるわけです。

その判断をするために統計学で
相関率を計算するわけです。

それを、成田氏は重箱の隅を突くような議論で
「1%でも言えないなら、そんな主張するな」
というような雰囲気を出してくるわけです。


また、「誰も働かずに1億円もらって使う」というのは、
そもそも論理が破綻している話です。

なぜなら、「1億円を支出する先」が必要で、
その裏側には必ず、誰かの労働があるためです。

仮にAIやロボットが労働してくれるとしても、
それを管理・維持する労働は必要になりますし、
「人が誰も働かない」というのは考えづらいですよね。

また、誰も犯罪を犯さない、世界に一国しか存在しない、
ないし、各国が平和な関係を絶対に守るといった前提であれば、
「人が(あまり)働かない世界」も実現するかもしれませんが...

実際には、強者が弱者を搾取したり、
いきなり核を落とされたりというリスクがあります。

それを防ぐためには、やはり、
「食って寝て遊ぶ」という生活を
全員が送るというのは難しいでしょう。


しかも、この論理破綻に成田氏自身がハマっていました。

というのも、前述の反論の後に、
「お金をもらってパチンコして、それで経済成長と言えるの?」
と、ひろゆき氏のような議論に持ち込もうとしたのです。

さすがの池戸さんも
「それ、パチンコ屋さんが労働してるじゃないですか」
とバッサリ切り捨てましたが、
このような幼稚なレベルの議論をするのが
「経済学者」の成田悠輔氏なのでしょうか?



しかし、これは大した問題ではありません。

本当の問題は、そのような「経済オンチ」
と言われてもおかしくない成田悠輔氏が、
テレビなどに多く出演し人気を博していることです。


いったいなぜこのようなことが起きるのでしょうか?

もちろん色んな要因がありますが、
成田氏の「語り口」が面白く、
多くの人を惹き付けるのが大きいと考えられます。

そして、これは、今までの日本で
よく見られてきた現象です。


「自民党をぶっ壊す」「郵政民営化」
といったワンフレーズで人気を博した小泉純一郎。

「大阪都構想」をぶち上げ影響力を持った
大阪維新の会の代表たち。

「しがらみ政治からの脱却」を掲げ
「希望の党」を立ち上げた小池百合子など...



世には「邪論」「嘘」であっても、
「伝える力」によって支持を拡大する勢力が
山のように存在しています。



彼らのような存在に騙されないようにするためには、
ふだんから正しい情報を吸収し続けるのも大事ですが、
全ての分野において専門家レベルで詳しくなるのは、
現実的に無理があります。


では、どうしたらよいか?

答えはシンプルです。

「嘘や欺瞞」「邪論」「プロパガンダ」の構造を理解し、
それらにたいする免疫力を高めることです。

そうすれば、多少、疎い分野においても
「このメッセージの伝え方をするということは、
 本当かどうかわからないな」と、
その胡散臭さを察知することに繋がります。


また、そうした手口を学ぶということは、
別の良い側面もあります。


それは、自らの「正論」を他者に伝える際、
最も端的に、効率的に伝えることができ、
人を正しい方向へ導く力を持つということです。

「嘘や欺瞞」「邪論」「プロパガンダ」
あふれる今の社会において、
そのような力を正しい方向に使う人が少しでも増えれば、
日本も少しずつではありますが、
良い方向に進んでいけるはずです。


そのような想いで藤井聡先生と共同で制作したのが、
『人を動かす正論の伝え方~譲れない思いを上手に話す技術』
です。

詳しい講座の内容は、
講座紹介ページをご覧いただければと思いますが、
このような構成となっています。


Part1:人を動かすために必要な「方便」の使い方
Part2:少数派から多数派へ!正論の『組み立て方』と『通し方』
Part3:正論を極限まで磨き上げる方法




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💬🐧:
なんでも講座にして販売するんだなぁ〜。
どんな人が買うんだろうか…?

アベマTVの動画を全部見ちゃったけど、
池戸氏は…なんとも全体的にアピール力が弱い…
見ていて何だかイライラした…

あの藤井聡氏だったら、もっとズバッと言っただろうに…
(池戸氏は、、、テレビ向きではないなぁ〜)
せっかくのチャンスだったのに…、残念な番組であった。
次回は、もっと強烈な人を選ぶべきだよ〜 ✍️🐧💦










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