彼と彼女の秘密旅行


エドぐだ♀初書きで現パロです
鯖のエドモン・ダンテスを所持していないため口調があやふやです
リツカの誕生日捏造してる
こっそりとふたりでお出かけしてくれ〜!!!の気持ちを爆発させました
なんでも楽しめる人向け!
OK?



「ねぇねぇエドモン、今日はどこに行くの?」
「フム……あまり遠くには出かけられないな、お前のお父上がこの事を知ったら激怒するだろう?リツカ」
「そうだよねぇ……むー!なんでパパあんなに厳しいのかなぁ!?」
「可愛い可愛い愛娘を何処の馬の骨にやりたくないんだろう、俺もお前の父という立場ならおそらく同じことをしてる」
「もう!エドモンまで!……でも今日はやっと出来た2人きりの日、せっかくだから沢山楽しもう!」
「フッ…そうだな、そうするとしようか」

都心のアスファルトの上を高級車が駆け抜ける、その中にいる2人……1人は運転席でハンドルを握る静かな白髪の男性、1人は助手席で楽しそうに微かにぴょんぴょんと跳ねている橙色の髪の女子……彼らはとても楽しそうに、それでいて少しだけ周囲を気にしている様子だった

「……パパ、いないよね……一応サングラスとか、してるけど…」
「この辺りはお父上の活動範囲内なのか?」
「うーんどうだろう……お仕事とかあったら来そうな、来なさそうな…」
「随分曖昧だな、リツカ」
「だって、パパお仕事の話しないんだもん、何してるか分からないの…」
「なるほど、娘の生活範囲に仕事の苦労話を持ち込みたくないタイプなのか」
「…わかんない、でもそうなのかな?」
「さぁな、俺はお前のお父上じゃないから分からない……っと、ここ曲がるぞ」
「あっはーい……あ!」
「ん?なんだ、リツカ」
「お台場!今お台場っていう看板見えた!行こうよ!」
「あぁ、いいぞ、お台場だな。そうだ、俺の携帯使ってなにか美味しいものがないか調べておいてくれ。どうせお前は携帯持ってないし、お腹すいているだろう?」
「了解!……ほんと、パパ過保護すぎるよ!携帯欲しいよ〜!」
「なんなら、俺が買ってやろうか?」
「……いいの!?いや、わ、悪いよさすがに……!エドモンからいっぱい素敵なものもらってるし、それに……」
「バレたら怒られる、か?」
「うん……」

そう、リツカは携帯を持っていない。彼女のお父上の愛娘を守りたいという想いが強すぎるが故に”携帯を持たせると今まで以上に危険が迫りかねない”と言って彼女に買い与えていないのだ…
…はぁ、全くもって不便だ。俺から連絡をしたい時や、次のデートの誘いをするにあたって家電にかけなければならないのはリツカのお父上に俺たちの関係性がバレてしまうリスクを孕んでいる。もういっその事俺が勝手に買い与えるか?と思い何度か提案しているが、当のリツカが”沢山素敵なものを貰ってるし、怒られるの怖いから遠慮します”と毎度断られている…
!…そういえばそろそろ誕生日だな?毎年誕生日はお父上にバレないように贈り物を贈っている……例えば去年は普段使いができるような、それでいて一級品とわかるような深緑色のシフォンワンピースを贈った。今年は……そうだな、携帯がいいな。彼女の要望をそれとなく聞きつつ、買うとするか

「……ねぇ、エドモン?なんか悪い顔してるよ〜?」
「ン……あぁ、済まないリツカ。なんでもないぞ……それで?飲食店は調べられたか?」
「うん!もちろん!このカフェラ・ボエムってお店がいいなー!ただ、ちょっと高そうで…」
「俺が全額奢るんだからワガママの一つや二つ、言ってくれていいんだぞ?リツカ……お前のためなら、幾らでも出そう」
「まっ、もう!……でも、ありがとう、エドモン。じゃあこのお店でお願いします!」
「了解した、少し速度をあげるから掴まってろよ?」
「はーい!わーい!」
「フッ……愛らしいな、俺のリツカは」
「にゃっ!?も、もう……!!」

ぽふんと小さな破裂音が聞こえそうなほど顔を真っ赤に染めたリツカは、それはそれは愛らしく幸福に満ち溢れているとよくわかる表情だった……リツカのこんな愛らしい姿を俺一人が独占できる、なんという至上の幸福なのだろうか。……お父上にバレたら怒られるどころかこの世から消されそうだな、これは
そんなことを考えつつ、ささやかな、それでいて最大の幸福をかみ締めつつ俺は目的地に向けてアクセルを踏んだ

なおこの後お台場に無事ついたのだが、偶然にも家族旅行に来ていたであろうリツカのご家族とキリエ達に遭遇してしまい、お父上に雷を落とされ

「もー!!!!パパなんて嫌い!!!大っ嫌い!!!イヤ!!!!絶対家を出てエドモンと一緒に暮らすから!!!携帯も買ってもらうんだから!!!!!!」

とリツカが声を上げお父上が灰になり死にかけていたのはまた別の話……本当なら俺にも雷を落とそうとしていたのだろうが、あの様子では無理そうだな……手を合わせておくか…
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