海洋冒険小説 “黒髭の冒険”に見る、海賊の黄金時代とその終わり


 “黒髭の冒険”は、イギリスでメアリー・リードにより1870年から連載が開始された海洋冒険小説である。
黒髭とヌオーを中心に綺羅星のごとき大海賊達、超大物政治家ロバート・ウォルポールに海軍の英雄ロバート・メイナード等が繰り広げる壮大な冒険譚である。

 最初に出された版は、脚色がかなり少なめで、ノンフィクション扱いされた。
娯楽食の強い第二版も出たが、両小説で雰囲気がだいぶ異なるので、読者層が初版と二番でまったく違う。
イメージ的にはギリシャ神話とローマ神話の違いが近いだろうか。

 物語は大きく分けて三部構成になっていて、第1部が大海賊黒髭で、第2部が黒髭の帝国、第3部が黒髭の最後となっている。
各部で、かなり小説の雰囲気が違うことでも有名。
第1部は悪漢が主人公の冒険小説という雰囲気で、第2部は政治劇も入る、第3部は無常観や寂寥感が全編で漂っている。

 詳しく解説すると以下のようになる。

第1部 大海賊黒髭
 秘宝であるヌオーの在処を突き止めた黒髭は、ヌオーの生息する島へと向かう。
島の近海は、船よりも巨大なサーペントとクラーケンが縄張り争いする、恐るべき場所だった。
黒髭は機転と見事な指揮で、それらを乗り越えて島に辿り着く。
そこにいたのは、可愛らしい容姿のヌオーで、黒髭は彼女に心奪われてしまう。

 彼女を船に乗せた黒髭は、その力を使った1年間の密貿易で千万ポンド以上の財貨を得る。
それにより、同業者の海賊や財政難のイギリス海軍等の嫉妬を買った黒髭は激しい攻撃を受ける。
それらを迎撃したり躱したりしながらも、一山デカいの当てないと、この襲撃は終わらないと判断した黒髭は奇策に出る。
あえて自分の所在を明かし、自分の首を狙う者達を、一ヶ所に集めたのである。

 袋叩きにできれば、黒髭の命運はこれまでだったが、我の強い大海賊達と各国の海軍が連携できるわけもなく、むしろ黒髭の首を巡って殺し合いが始まる始末。
自身の策が完璧にハマったことを理解した黒髭は、攻勢に打って出る。
主導権を経た黒髭側になびいた海賊達をも利用し、殲滅戦が始まった。
わずか一日にして、200隻もの船が沈没した。
ヌオーが海流操作をしなければ、万を超える犠牲者が出ていただろう。

 この一件で、黒髭の名はヨーロッパ全土に鳴り響いた。
彼は手に入れた威名と人質を有効活用して、大手をふって貿易ができる環境を整える。
とはいえ、決め手にかける。
海賊との約定なんて、国はあっさりひっくり返すだろう。
しかも相手は馬鹿だから、逆に手のひら返しの機会が読めない。

 そう考えていた黒髭の耳に国家ぐるみの巨額詐欺“南海飛沫事件”の一報が入る。
決め手を得たと、不敵に笑う黒髭の描写で第1部は終了する。

 なおのちの宿敵ロバート・メイナードは黒髭の策を見抜き、上官を止めようとしたが果たせなかった。
彼は仲間を守るべく、泣く泣く上官を後ろから撃ち、死地から無事に撤退する。
この時の屈辱が、メイナードの黒髭打倒への執念の一因になったと描写されている。

第2部 黒髭の帝国
 “南海飛沫事件”、それは当時の政府高官と南海会社が手を組んでひきおこした巨額の詐欺で。
その被害額は膨大で正確な額が現代でも算出できず、イギリスを経済破綻寸前まで追い込んだ事件である。
首謀者には国王本人や、政府の要職にあるものの多くが関与していたと言われているが、現代でも全貌は不明である。

 その後始末を命じられたのが、政治家であるウォルポールだったが、彼は頭を抱えていた。
事件の首謀者を明かさずに、激怒する国民をなだめ、イギリスの経済破綻を食い止めなくてはならない。
また政府も機能不全を起こしている。
黒髭との海戦により痛手を受けた海軍も、追加予算を請求しているときた。

 もはや、生贄の羊(スケープゴート)なのは、誰の目から見ても明らかだったが、投獄の経験すらあるウォルポールは屈しなかった。
むしろ、この逆境を国家改革の好機であると彼はみなしたのである。
彼は人質の返還に立ち会うという名目で、黒髭との会談を所望する。

黒髭もウォルポールに同じタイミングで交渉しようとしていたため、大海賊と大物政治家の密談は成立した。

表面上はたがいに微笑みを浮かべながら、隙を見せたら骨までかみ砕かんばかりの、緊張感に満ちた空気のなかで密談は開始された。
黒髭の要求は、南海会社の保有していた特権の売却であった。
それに関しては、ウォルポールも売却する気だったので、交渉はあっさり成立する。

 だが本命である、黒髭の貿易計画の話になると、交渉は激しく難航した。
というよりも、落としどころは互いに決めていたが、主導権だけは決して譲らないという面子の衝突こそが目的だった。

 国家を背負う者としての覚悟と胆力を見せるウォルポールに、黒髭も闘争心を抱いて、激しい舌戦が繰り広げられる。
もはや、口による決闘の有様となって、どちらかの死でしか終わらないという空気になりつつあるなかで、ヌオーがお菓子とお茶を持って部屋に入ってきた。

 気勢を削がれた両者だったが、ヌオーのお菓子とお茶により、たがいの面子が立つ落としどころが決まり、会談は終了した。

 こうして黒髭は巨大な貿易圏を手に入れ、ウォルポールもその貿易圏から発生する膨大な税金と付随して発生した産業で、経済を立て直した。
イギリスの経済破綻を食い止めて、好景気をもたらしたことで、黒髭とウォルポールは英雄視されるようになった。

 黒髭はウォルポールという難敵にすべてを奪われないために、勢力の拡大に邁進する。
その情勢下で、筆者の先祖であるメアリー・リードとアン・ボニーも黒髭海賊団に組み込まれたのだという。

また人気取りのためか、寄港先の町で、町人全員に酒や食事を配って大宴会を催したり、貧民や孤児にパンや仕事先を提供したりした。
信心深い船員もいた影響か、教会や孤児院の補修費を全額負担したり、見込みのある人間には無利子で融資したりもしたという。

 黒髭の勢力に入らなければ、すでにカリブ海では海賊は生きていけない環境になりつつあった。
英国海軍に潰されるか、黒髭の傘下に入るか、多くの海賊は黒髭の傘下を選んだが、一部は黒髭の首をとって成り代わる道を選んだ。

 そして最後の大海賊ウィリアム・フライ率いる海賊連合は、黒髭海賊団との決戦を行う。
戦闘は圧倒的に黒髭有利に展開したが、ウィリアム・フライは黒髭への特攻を成功させ、彼に重傷を負わせることに成功する。
黒髭の反撃によりウィリアム・フライは絶命するも黒髭に呪いの言葉を残す。
「自由に好き勝手やって死にてえから海賊になったんだろ、テメエもよ。 今のテメエは“海の魔王”とかいう御大層な異名のわりに、まるで不自由に見えるぜ」

 この一戦により、黒髭の覇権は揺るぎ無いものになったが、それは同時に終わりの始まりだった。
どこか寂しげにたたずむ黒髭と、優しく寄り添うヌオーの描写で第2部は終わる。
第3部 黒髭の最後
 カリブ海が黒髭のナワバリになった。
ウォルポールは黒髭を受勲して、正式にカリブ海の権利を保障することで英国秩序への組み込みを画策する。
黒髭との取引で得た巨万の富を背景に、上記の工作は順調に進行していった。

 黒髭は、カリブ海に敵が存在しなくなり、勝手に財貨が集まる状態に飽き飽きしていた。
そこで彼は、巨大な帆船を予約購入して、老朽化した“アン女王の復讐号”から乗り換えて、世界一周を計画する。
その際に「……フランシス・ドレイク、オレは、やっぱりベッドで死にたくねえ。 最後まで海賊として死にてえ。 だから、あんたと同じ轍は踏まない。 受勲なんざ、まっぴらごめんだ。 本当は、あんたもそうだったんだろ、ベッドでなんか死にたくなかったよなドレイク」と言っている。

 彼らの動きに焦るメイナード、海賊が海賊のままイギリスに組み込まれるなど、国の汚点になる。
そんななか、ウィリアム・テイラーなる“アン女王の復讐号”の元操舵手がメイナードに黒髭が単独で停泊する場所の情報を持ってくる。
とうしょは信用していなかったメイナードも、テイラーの証言から黒髭への憎悪とヌオーへの執着だけは嘘ではないと判断し、大勝負に出る。
二隻のスループ船に、10年間で集めた精鋭だけを乗せて黒髭に強襲したのである。

 黒髭はテイラーの裏切りは知っていたが、メイナードという男の真価は知らなかった。
彼は十年にわたり、集められるだけの黒髭の情報を集め分析していたのである。
黒髭海賊団の名だたる海賊達が、メイナードと部下達に討ち取られる。
その中には筆者の先祖のメアリー・リードとアン・ボニーもいたという。

 凄まじい激戦の決着は、黒髭とメイナードの一騎打ちでついた。
高笑いする黒髭の心臓を、メイナードが予備に用意した短剣が貫いたのである。
メイナードも左腕を切り落とされて瀕死だったが、勝利したのはメイナードであった。
「黒髭、お前は海の魔王でも無ければ英雄でもない。 ただの海賊だ。
そして俺は、海賊を狩る。 ただの英国海兵(ネイビー)だ」と決着の際にメイナードは言ったという。

 その後、ヌオー誘拐を目論んだテイラーは、死んだはずなのに動きだした黒髭に殺された。
メイナードは、この怪現象を口実に、黒髭の首を持って撤退。
ヌオーのことは見逃したという。

 黒髭の死後をそれぞれの視点で描いたエピローグで物語は終了する。
メイナードはロンドンに黒髭の首を持ってきたが、その前日に黒髭の受勲が決まっていたこともあり投獄される。
その翌日、イギリスの実権を握ったウォルポールによって、メイナードは解放され、ウォルポールと面談することになる。
その際に、「私は君を誇りに思うよメイナード、同時に嫉妬している。 私も君のようにイギリス人として、胸を張って正義に殉じたかった」とウォルポールはメイナードに声をかけている。

 ウォルポールは、その後はメイナードの庇護者となり、その甲斐もあって黒髭の首にかかった賞金の3分の2である2万ポンドがメイナードに支払われた。
だが、メイナードとその一族は、イギリスの大英雄ネルソンが公式にメイナードを称賛するまで、黒髭恩顧の人間達からの襲撃を警戒し隠れ住んでいたという。
 
 その後は、黒髭の時代を生きた年老いた元海賊が、子供達にかっての黒髭の伝説を語るところで終わっている。

 なお筆者は書きたくなかったが、読者からの要望で、ヌオーのその後と、筆者の先祖であるアンとメアリーの子供達がどう育てられて、島から出て行ったかを書いた中編が存在している。

余談
 ヌオー
上記のあらすじだと、存在感が薄いが、小説本編では凄いことになっている。
黒髭をはじめとした人間達の運命を存在するだけで、翻弄するさまは、まさにファム・ファタール。
その影響力は、イギリスという国家の運命すら歪めかねないほどだった。

 本人の性格は穏和で慈悲深く、また物作りが大好きで、彼女作の作品はイギリスで今でも天井知らずの値段で取引されている。
また所作の一つ一つに高貴さが感じられるという。

人間としての姿は、金髪碧眼巨乳の絶世の美少女だという。
金髪に一房だけ、深い水色の髪があって、キラキラと輝いている。
半分が人間である影響で、気分良く歌っているとか、お酒に酔っている等でリラックスすると瞬間的に人間の姿になることがある。
瞬間的なので、ほとんどの人間は断片的にしか記憶できない。
ただ、運の悪いことに記憶できてしまった人間は、彼女の姿が脳裏に焼き付いてしまう。

過去の来歴は小説内でも不明だが、救世主が生まれる前には生まれていた。
征服王とその臣下達にも会ったことがある。
聖母マリアは本当に素敵な人だったといい。
純粋なヌオーではなく、母親は人間だったと彼女は語っている。。

 黒髭との関係は、友達以上恋人未満、時には母親のようにも見えたし、甘える娘のようにも見えたという。

アン・ボニーとメアリー・リード
黒髭海賊団に所属するヌオーの護衛役兼切り込み隊長。
もともとは、ジョン・ラカムの海賊団に所属していたが、海賊団ごと捕縛された。
他の船員は処刑されたが、二人は妊娠していたので出産まで処刑が延期された。

そんな中で、ヌオーの要望で女海賊を船にのせようと考えた時に、白羽の矢がたったのが彼女達だったという。

 黒髭が10万ポンドを支払うことで、彼女達は牢屋から解放されたが、メアリーは熱病で死にかかっていたのでヌオーが治療した。
幸い、二人とも無事に出産し、生まれた子供はヌオーが面倒を見た。

 なお、鼻っ柱の強い彼女達がヌオーの護衛なんて言われて了承したのかというと、即OKだったそうだ。
というか、メアリーを治療したことや、妊婦二人を気遣う姿に、清潔な環境に美味しいご飯等で、わりとはやく絆されていたらしい。
護衛の立場で、ヌオーの誘拐を計画していたが、優秀だったのが逆に仇となり、黒髭が彼女達に対して油断しなかったので、実行されることはなかった。

 ちなみに黒髭とのロマンスはあったのかというと、欠片も無かったそうな。
海賊としては心より尊敬するが、恋人とか夫はヌオーみたいな人がいいとのことである。

 最終的に“アン女王の復讐号”と運命を共にするが、彼女達が絶命したのは、ヌオーと子供達が無事離脱する姿を確認した瞬間だったという。

 ロバート・ウォルポール
 最盛期は国政の全権を握っていた大物政治家。
清濁併せ持つ大器で、国益のためなら、どのような非道も辞さないが、権力を私益に使うことは終生なかった。
南海飛沫事件の解決に黒髭を利用して、生贄という立場から、最高権力者にまでなった。

 非道な手段でしか目的を達成できない自分に、羞恥心があり、黒髭やメイナードのような筋の通った人間には敵であっても敬意を抱いてしまう。
メイナードによって、ウォルポールの計画は破綻し、彼の国王すら凌駕していた権力にヒビが入ったが、それでもメイナードへの尊敬の念は終生抱いていた。

 ウィリアム・テイラー
 “アン女王の復讐号”の元操舵手。
もともと理に聡く、財産ができたら、海賊をやめるつもりだった。
だが、船上で歌うヌオーの姿に魅了されて、海賊をやめる機会を失う。
おそらく、ヌオーの人間態を彼は知覚してしまったのだろう。

 その後は、黒髭を出し抜こうとしたり、ヌオーと会う機会を増やすべく活躍した。
しかし、ヌオーへの思慕と欲情が、黒髭的に気色悪いという理由で、宴会中に片膝を撃ち抜かれる。

 そう遠くなく、黒髭に殺されると判断した彼は、メイナードと接触して、黒髭を強襲させて漁夫の利を得ようとした。
黒髭が死に、メイナードが瀕死になったことで勝ち誇ったが、再起動した黒髭に惨殺される。

もっとも、それが無くてもヌオーには逃げられたし、メイナードを出し抜くなど無理だったのだが。

 黒髭の冒険では、人が人を超えた存在に焦がれたがゆえの悲劇として、わりと同情的に描写されている。

 ロバート・メイナード
 黒髭の冒険における、主役。
非常に優秀な海兵で、黒髭伝説の幕開けとなる海戦においても、黒髭の策を見切っていた。

 誇り高く責任感が強い男で、海賊を淘汰するのが海兵の仕事だと考えており、その代表格の黒髭には強い敵対心を抱いていた。
ヌオーに対抗すべく、時計塔から礼装を入手しておくなど、抜け目ないところもある。
十年の時間をかけて、黒髭の動きの把握し、それが最後の戦いで勝利の決め手となった。

 黒髭を討ち取ったことで、不遇な晩年だったとされるが、本人は海兵の誇りを持ち続けた。
その姿が、子孫に伝わり、彼らは後にナポレオンとの戦争で活躍したという。

 なおネルソン提督は若い時から、彼の大ファンで、定期的に墓参りに来ていたのだとか。

 アンの息子とメアリの娘
黒髭の冒険の筆者の先祖、幼少期が海賊船で、成人するまでヌオーに育てられたからか浮世離れしていたらしい。
ただ、ヌオーに仕込まれた様々な技術のおかげで、イギリスの片田舎で平和に過ごした。
彼らの残した日誌をもとに書いたのが、黒髭の冒険なのだという。

 なお、その日誌の原本は貴重な資料ということで、国に回収されてしまった。

メアリ・リード(小説家)
 黒髭の冒険の著者で1848年生まれの女性作家。
幼いころより空想がちで、ヌオーにまつわる話は非常に好きだったという。
生活水準は中の下だったが、ヌオーへの強いあこがれゆえか、ヌオーの庇護下から出て行った先祖のことは晩年近くまで憎んでいたという。

 家庭教師をしながら、担当した子供に聞かせていた話などが、後の作品の基礎になった。
1870年に家庭教師をしながら、黒髭の冒険の連載が開始する。
当初は女性作家であることは、隠していたが、黒髭の冒険の大ヒットで女性であることがばれ、マスコミに追いかけまわされる。
このさいに、家庭教師をクビになり、当時の恋人にも絶縁された。

 そんな逆境の中でも、1873年に黒髭の冒険を完結させるが、読者からの強い要望で、数多くの外伝を書くことになる。
このころ、理解ある夫に恵まれ、子どもも授かったという。
1880年には、黒髭の冒険の第二版の連載を開始する。
読者の要望に応えて、初版であっさり退場した人物等を深堀したり脚色した結果、完結させるのに1890年までかかった。

 夫に先立たれ子供も自立したので、開き直ってヌオーを中心とした神話体系の物語を1895年より執筆開始。
本人的には架空の物語のつもりだったが、遺跡発掘等の結果、たまたま書いていた内容と遺跡発掘で明らかになった事実が一致。
心霊主義者に追いかけまわされ、苦労する羽目になる。

 そういった心労からか1905年に、病没した。
「宝くじだって当たる確率はゼロではありません。 私の小説の内容がたまたま、真実を当ててもおかしくはないでしょう? ようするに、偶然です。 皆様が言うような、ヌオーのお告げとかありませんから」
彼女は死ぬまで上記の弁明をしたそうだ。
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