咲ちゃんに壁ドンする話(普通の字が自作、太字がAI、その中でリトライを使った所が赤字)


俺は315プロダクションのプロデューサー。
男性アイドルたちを導いてトップアイドルにする事が仕事だ。
だからいつもの様に仕事をしているとアイドルの1人から話しかけられた。
彼女は俺が担当するユニットのメンバー、水嶋咲ちゃんだった。
彼女も他の子たちと同じく可愛い顔をしているが……いや、だからこそと言うべきかな? 俺は彼女の事が苦手だった。
その理由は簡単で彼女はいつも笑顔なのだ。
いつも楽しそうに笑い、どんな事にも前向きで
どんな難しい仕事も楽しくこなす。

「ねえプロデューサー、あたしの今日の衣装似合ってる?」
彼女(一応は男性なのだが女性の服を着ている)は今日の衣装を俺に見せてくれた。 うん、確かに似合っている。
だが正直言えば俺は彼女が嫌いだった。
いつも笑ってて楽しいからこそ、その裏では何かしら辛い事があるんじゃないかって思ってしまうからだ。
だけどそれを表に出す訳にはいかない。
担当しているアイドルたちの前ではそんな姿を見せられない。
なので俺は
は平静を装っていたが、しばらくして遂に耐えきれられなくて咲ちゃんが壁際に歩いていった時にいわゆる「壁ドン」をしてしまった。

「……プロデューサー、どうしたの?」
動揺する彼女、ああ訴えられたり他の人に見つかったら終わりだ。
クビになるかもしれない。
でも今だけは許してくれ! 君を見たくないんだ!! そう思ってるといつの間にか俺は彼女を抱きしめていた。
えっ? 何やってんの俺!? 自分勝手に嫌う相手を抱きしめるとか最低じゃねーかよ!? そう思った時だった……

「えっ!?ちょっと!?」
他のアイドル達に見つかってしまったようだ。あーあ、これは訴えられる ……覚悟しておこう…… しかし彼女たちの反応は予想外なもので何故か拍手された。
おい待て、なんで拍手されるんだよ? 俺が戸惑っていると咲ちゃんが俺から離れた。
そして一言言った。
あれ?泣いてない? 俺は少し安心したが同時に何故泣いていない
のか疑問に思った。

「プロデューサー、あたしの事好きなんでしょ」
咲ちゃんは笑顔で言う。
「えっ!?そんな訳……申し訳ないが、むしろ俺はお前の事がどちらかと言うと好きじゃなくて……」
俺はキッパリと彼女にそう伝える。するとまた笑われた。今度は苦笑いではなく心の底からの満面の笑みで。
それから数日後、俺は咲ちゃんに呼び出された。
なんだ?と思いながら行くと彼女は手紙を渡してきた。
開けてみるとそこにはたった一文だけ書いてあった。
【ありがとう】
それだけだったが、
俺は何だか嬉しくなった。あんなに彼女の事を苦手だと思っていたのに……
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