今と昔の僕ともやし


 あれは…‥いつだったのだろうか。

いつか食べよーと買い、ずっともやしを冷凍庫に入れていた。

『どうせもう腐ってるだろ……』と内心思いながらも、自分は冷凍庫の扉を開ける。

――消費期限『2021年10月3日』――

今日は『2021年10月14日』期限は11日前。完全に俺はもやしを食べたかったので、絶望した。

十年前のガキの頃は、期限なんて気にしてなかったのに……

――十年前『2011年7月3日』――

俺は、十年後の自分と、おなじような行動をしていた。

十年前。ちょうど高校生になり、独り立ちしたときだ。

「もやしが食べたーい」

とつぶやいている。

と、冷凍庫を開けもやしを取り出した。

――消費期限『2011年6月22日』――

もう十日以上過ぎている。

いつもなら食べないが、この日は、何が何でももやしを食べたい!と思ったので、

ガキのような屁理屈を唱えた。

「冷凍すれば時間は止まっている だから大丈夫だ! 」

その後電子レンジを開け、もやしをつっこんだ。

――三分二十秒――

を設定し、温め始めた。

『腹減った』と思いながら、もやし料理を考えた。

もやし炒め? 汁? それとも麻婆?

そう考えてたので、三分二十秒はとっくに過ぎ、電子レンジは『ピー』となっていた。

皿を出し、もやしを入れる昔の自分。

消費期限とにらめっこしている今の自分。

昔の自分は、ごはんにもやしをつっこみ、ガツガツ食べていた。

その後腹が死ぬのも知らずに……



「うまっ」

とずっといい続け食べやむ気配がない。

だがその途端……

『ギュルルルルル―』腹から急に音がなった。

その途端に、胃が絞られるような痛みが襲ってきた。

「痛い……トイレ」

とムンクの叫びのようなしおれた顔をしてトイレに向かった。

一分……一分……と時間がすぎるでけで何も変わらない。

俺の頭には、死亡届が浮かんだ。

――死亡届――

死因……期限切れのもやしを食べ、起こった腹痛。

嫌だ、こんなの嫌だ。

ダサすぎる。

俺の死後、『こいつの死因やっば―』とか言われる。

けどもやしは容赦しない、俺の内臓に攻撃してくる。

念の為、救急車(109)に電話した。

死ぬかもしれない……そんな恐怖のなかで、俺はもやしと戦っていた。

12分経った、外では救急車らしきサイレンが聞こえる。

吐き気がする……目が、くらくらする。

と思っていたら、『ピンポーン』と玄関の方からなった。

そしたら、救急隊の人たちが、家の中に入り、トイレから出て、リビングでぶっ倒れてる俺を、

担架に乗せ、病院まで運んだ。

その間俺は意識を失っていた。

俺の目が覚めたのは、病院についてからだ。

手術室。そんなのが見えた。

その途端、俺はこう考えた。

「手術……そんなにやばかったのか」

普通なら大発狂するが、今はそんな元気もなく、黙ったまま運ばれた。

そして俺を真ん中のいすに座らせて、麻酔を俺に打った。

目が覚めると、俺は入院していた。

「あ。目ぇ覚めましたか……盲腸でしたよ。」

急な告白。だが俺はすぐに理解した。

「あのもやしだ……」

幸い、健康なまま、退院できた

――十年後 今――

ということがあったからもやしをためらっている。

この日は、諦めたがいつかまたああなるんじゃないかって、

ゾクゾクしながらも、俺は何度ももやしを食べていたのだった。









この物語はフィクションです。