[羞恥マジックミラー編・ウミカ視点前編]


「わあ、綺麗な部屋ですね」
 Aさんのお店がついに完成したので、早速そこでマッサージをしようということになって、その施術室に招かれました。
 お店の外観やここに来るまでの内装もそうでしたが、施術室の内装も素敵でした。
 綺麗で品の良い調度品に、落ち着いた色合いで部屋とマッチしたシーツやタオル類、ちょっとした小物に至るまで雰囲気が揃えられていて、リラックスできる部屋になっています。
 いつもマッサージの際に焚かれているアロマの匂いもきつ過ぎず、部屋の雰囲気と調和が取れています。
 そんな部屋で一際存在感があるのが、壁一面に貼られた鏡。
「施術室にこんな大きな鏡まであるんですね。なんだかダンス教室みたい」
「ええ、施術後にお客さんが自分の身体を確認出来るようにと設置してるんですよ。これなら自分で背中までチェック出来るでしょう?」
「たしかに」
 たしかにマッサージの後、シャワーの際に自分の身体を鏡で見て確認したりしてます。なんなら自宅に帰った後もこんなに効果あるんだなと鏡で見て実感しているので、こういう大きな鏡があるのは良いかもしれません。
 全面鏡張りのため、部屋のインテリアが映り込んでいるので、これだけ大きな鏡があるのに部屋の雰囲気が壊れてないのもポイント高いです。
「ウミカちゃんが気に入ってくれたなら、大成功だね」
 ウミカちゃんの目は確かだから、きっとこれから来るお客さんも気に入ってくれるだろうなんておじさまは言います。
 私のことを信頼してくれるのは嬉しいですが、そう全面的に信頼を置かれると照れくさいです。
「さて、それじゃ今日のマッサージなんだけど――今回はいつもと違うんだ」
「え?」
「発注ミスをしてしまってね。まだオイルが届いてないんだ。だからこのままマッサージに入っても良いかな」
「えっと……」
 このままというのは、この服のままということでしょうか?
 この服のままマッサージですと、その……色々と汚れたり、汗かいたりしちゃうと思うのですが……。
「実は一度、その服を着た状態のウミカちゃんをマッサージしたいと思ってたんだ」
 マッサージ。この場合のそれは、おじさまとのエッチを指しています。
 おじさまとの行為はいつも、あくまでもマッサージと言うようにしています。つまり、おじさまは普段着の私とそう言うことがしたいと言ってるわけです。
「普段着のウミカちゃんもいつも可愛くて魅力的だったからね」
 これは照れてしまいます。
 それにもうおじさまとのマッサージ――エッチには抵抗感はないですが、それには着替えて、マッサージを受けて……その流れでというのがあってのことで。着替えるのはいつもの私とは違うという一種の変身のような、そんな不思議な感覚があるのです。
 それをせずにそのままというのは……。
「着替えは持ってきてるでしょ。だから、お願いします!」
 おじさまは両手を合わせて、拝み倒して来ます。
 たしかに着替えは持ってきています。この後、先生がデートをしようと言ってくれたので、そのためのコーデ一式はマッサージの後に着ようと持ってきています。だからこの服が汚れても大丈夫ではあります。
「わ……わかりました。今日もマッサージお願いします」
 このまま何もなしだと先生はがっかりするかもしれません。いえ、確実にがっかりします。
 それにこんなに必死に頼み込んでくるおじさまの願いを無下に断るのも可哀想です。
「ありがとう。オイルはないけど、その分、他のマッサージはじっくりしてあげるからね」
 子供みたいな笑顔になるところは先生に少し似てるかもしれないなぁと思い、私はこういう表情に弱いのかもしれないと思い至ってしまいました。
 ともあれ、先生に喜んで頂くためにも今日もおじさまのマッサージを受けることになりました。

「っ……ふぅ♡ ふっ……つっ♡」
 ――他のマッサージをじっくりとしてあげる。
 この言葉の意味をちゃんと考えておくべきでした。
 服を脱がさず、敏感な箇所には触れずに、ずっと焦らされるようにマッサージ……愛撫をされ続けています。
 手、腕、つま先から脹脛、太腿、顔や肩、首筋、それにお腹、敏感な箇所以外はもうおじさまが触れてないところはありません。それでも、だからこそ、私の性感はどんどん高められて、でもイッたりは出来ないまま、ずっと生殺しみたいな状態です。
 すでに私の息は荒くなって、吐息には喘ぎも混じっています。
 汗もぐっしょりとかいて、服が張り付いて、汗を吸って少し重さも感じます。
「大分、ここも開発されたね。でもまだこれだけだとイケないでしょ」
 そう言って、おじさまは臍下あたりをグイグイと刺激してきます。それだけで、私はお腹の奥、ポルチオ? という部分が疼いて、さらにぐっしょりとショーツを濡らしてしまいます。もう汗と愛液で下着の意味を成してないと思います。
「はへっ♡ へっ、へっ♡ イキたぃ……ッ♡ ……ッッ♡ えへ、へっ…………っ♡」
「まだまだ、もっと高めて、溜めたら凄い気持ち良いからね」
 私が願望を口にしても、おじさまは手を緩めず、けれどもイカさない、イケないギリギリを責めて、より私を追い詰めて来ます。
 マッサージの手は優しいのに、その責めは容赦がなくて……。私が思わず自分で慰めようと手を伸ばそうとしたら、その手はすぐに捕まえられて、私の両手は頭に上におじさまの大きな手に固定されてしまいます。
 片手は私の両手を捕まえて、もう片手は休みなく、私を責め立てます。
 自分で慰めることも封じられて、いよいよ泣きそうです。いえ、すでに自然と涙が流れていました。
「こっちで気を紛らわせるなら良いよ」
 おじさまは私を覗き込むようにしながら、べっと舌を伸ばして来ました。
 ……おじさまが何を言っているのか、わかりました。
 私はまだおじさまと唇を合わせたことがありません。
 いえ、おじさまだけでなく、今までのプレイ相手ともキスしたことはありません。
 エッチをしても、その人のおちんちんを口で咥えても、出されたものを飲み込んでも、キスだけはしてませんでした。
 キスだけは、それだけは先生とだけしたい。先生との特別なもの。
 先生とのファーストキスは私にとって一生の想い出で、それなのに他の人としてしまったら、その想い出が色あせてしまう気がして……。
 それにいつもプレイの後、必ず先生が私に長いキスをくれるのが嬉しくて、大切で、それを他の人とはしたくない。
 でもおじさまはそれほ求めてるんだとわかりました。
 たしかに先生はキスが駄目だなんて言ったことはありません。これは私が勝手に、自分の中でだけ決めた一線だったから、だからきっと先生は私がエッチの時にキスしても、それでも喜んで興奮してくれるとは思います。
 ……それなら良いのかな?
 今なら、キスだけでもイケるかもしれない……。
 私は――
「んぅッ…………♡ ちゅっ、はっはっ……んんッ♡」
 唇は合わせず、おじさまの舌に吸い付いて、おちんちんを口でする時のように唇と舌でしごいて、吸って、舐めて……まるでエッチの疑似行為。
 やっぱり私からキスは出来なくて、それでももしかしたらイケるかもという誘惑に勝てず、こんな下品な代替案に屈してる。おじさまはそれに少し驚いたものの、私の情けない代替案を受け入れて、舌へのフェラをさせてくれる。
 おじさまが舌を通じて唾液を流せば、私はそれを抵抗なく飲み込んでいた。美味しいと感じてしまうのはおかしくなってるのかもしれない。
 でもイケない。快感はさらに強まったのに、まだイケない。
 さらに下へのフェラに力を入れるが、それでもイケない。
 これを続けていたら、その後にどうなるかは予見出来るのにやめられない。
 ……おじさまがして来ただけ。私からしたわけではない。それが私が下げた一線。多分、意味なんてない一線。
 おじさまが私を口を貪って、舌を絡め合うディープキス。
 お互いに唾液を交換し合う。吸いきれず、口唇の端から唾液が垂れるのも構わず、口でのエッチ。その代替行為に熱を入れて、なんとか私はイこうとする。
 そんな淫らで浅ましい行いは功を奏して、おじさまが私の舌を吸ってくれたことで、この日、私は初めての絶頂へと至ることが出来た。
「んぅんんっっ♡  んちゅ、 ん、んぁ れろっ♡ もっと……んっ♡」
 でも今まで、焦らされた分、一度の絶頂じゃ全然、収まりがつかない。
 私はもっととさらに求めて、舌を絡めて、浅ましくおねだりして、より口でのエッチに熱に入れる。
 先生とする時のように気持ちいい。
 ……なんでこんなに気持ち良いのに今までしなかったんだろう。
 これはキスじゃないから、これはもっと浅ましい……口でのセックス。
 だから先生との想い出が色あせる筈なんてなかったのに。

「そろそろ本気でイカせてあげるから……自分で脱いで」
 数分間、たっぷりと口エッチすると、おじさまが口を離してそう言ってくれます。
 やっと触れて貰える、イカせて貰える。そのことが嬉しくて、私はすぐに恥じらいもなく汗で重くなった服を素早く脱ぎます。
 裸になった私をおじさまは抱きかかえて、開いた脚の間に座らせて――背面座位という体位だと聞きました――私を壁一面の鏡と向き合わせて、私の脚を開かせます。
「見てごらん。凄い顔してるし、まだ触ってないのに一杯濡れてるね」
 鏡を見ると知らない女の顔がありました。
 髪は汗で濡れて額や頬に張り付き乱れ、瞳孔は開き、頬は真っ赤になるほどに染まり、口元はだらしなく垂れた唾液で汚した……発情した雌と形容することに躊躇うことのない女の顔。
 その女は股もだらしなく、はしたなく濡らして、見せつけるかのように脚を開いている。
 疑いようのない私の今の姿でした。
 恥ずかしい。
 今、ここには私とおじさまだけしかいないのだから、恥ずかしがる必要はないのだと思うけれど、それでもこうして鏡で自分の姿を見るのは恥ずかしい。
 いつもこんな姿を先生やおじさまに私は見せていたのか……。
 それでも今は何よりもイキたい。もっとイキたい。恥ずかしくても良い。イカせて欲しい。
「触って欲しいところ、鏡に良く映るように見せて」
 おじさまはさらに私を辱めて来ます。
 もっと無様で恥ずかしい姿を晒せと言って来ます。
 それでも私はイキたい欲求にには勝てず、負けて……おまんこを両手で広げて見せます。口には自然と情けない笑みが浮かんでました。
「し、してぇ……――お゛ぉおッッ♡  ぉ、んぉおッッ♡ ぉっ♡ ぉお゛っ♡ んっくぅッ♡  ふ、ぅう……っ♡」
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