神楽麗とデート(通常が自筆、太字がAI、赤字がリトライ)


俺は315プロダクションという男性アイドル事務所のプロデューサーである。今日はオフの日だが、普段頑張っているご褒美と言うことで、あるアイドルと2人きりでお出かけすることになった。デート…と言うわけではないが、アイドルに恥をかかせたくないのでそこそこおしゃれしてきた。
しかし、平凡な容姿のあまりモテない独身の俺はそんなにおしゃれしてもカッコよくならない。
体型だけは、太り気味だったのがアイドル達のハードなトレーニングに付き合っているうちにかなり痩せて細マッチョくらいにはなったけど。
そんなことを考えていると、待ち合わせしていた男性アイドルがやってくる。
彼は俺の担当しているアイドル、神楽麗だ。彼は今日もイケメンだ。
そう、彼は俺が担当している男性アイドルである。
男らしさがありながらも、かなり幼さを残す美形である。
「すまない、貴殿を待たせてしまったか。」
「大丈夫だ、麗。俺も今来たところだ。」と俺は笑顔で言う。

実は1時間前から待っていたのだが、それは内緒だ。
ちなみに、俺はこの前誕生日を迎えたので34歳になった。
その時には315プロダクションの皆は盛大に祝ってくれた。
この前の事を思い出しながらぼーっとした後、今日のお出かけの予定の内容を俺と麗は確認する。
内容は簡単で、麗が行きたい所に行って、そこで買い物をするだけというものだ。
麗は今日、オフらしい。まぁ、
アイドルとプロデューサーだから大したこともないだろう。ただ、麗の用事に付き合うだけだ。
俺たちは電車に乗って目的地へと向かう。
電車に乗ること30分。
俺たちは目的の場所に到着した。そこは、最近できた大型のショッピングモールだ。


「手、繋いでいいか、麗?迷子になったら困るし」
「……ああ、わたしは構わないが」
俺は自分より少し小柄な少年である麗と迷子対策を口実に手をつなぐ。しかしその一方、子ども扱いしすぎたかなとも思う。でも、麗は顔を真っ赤にしてうつむいてしまう。かわいいな、おい。
そんなこんなで俺たちはモールの中へと入っていく。


「今日買いに来たものは何だ?」と俺は麗に尋ねる。
それの返答として、麗はある店を指さす。そこはアクセサリーショップだった。
俺はその店に入っていく。そして麗はその店でいくつかの商品を手に取って見比べている。
その様子を見て俺は言う。

「誰かにプレゼントするのか?」と。そしてそのあとに麗は頷く。
「へー、そうなのか。喜んでくれるといいね。」と俺は素直に言う。
しかし麗は顔を赤くして、
「あ、ああ……」と言う。俺は家族相手かな?麗のユニットのメンバーの圭相手ならこんなリアクションじゃないのでは、と考えた。
そして最終的に、麗が選んだアクセサリーは ピンクゴールドのハートのネックレスだった。
会計を終えた後、俺は麗から小さな紙袋を受け取る。
中身は何だろうと思い開けてみると、
それは麗がさっき買ったネックレスだった。
「もしかしてこのアクセサリーは俺に?」と聞くと、麗は顔を真っ赤にしてコクッとうなずく。
どうやらこれは麗からのプレゼントらしい。俺はうれしかった。

「ありがとう!一生大切にするよ!死んだときは棺桶に入れて天国か地獄に持っていく!」などと俺はあまりの嬉しさにただの同僚相手にしては重苦しくて気持ち悪いセリフを吐いてしまう。
「その……貴殿にはお世話になっているからな。お礼がしたかったんだ。」と俺のセリフに少し引いてしまっているのを隠す様子で麗が言う。

その後、俺は麗と手をつないで帰ることにする。麗は顔を真っ赤にしている。
そんな彼の様子を見て、俺は思わず笑ってしまう。

「今日はありがとう。麗がこのネックレス買ったの自腹でしょ、ほんとにいいのか?これ、俺がつけるより似合いそうなの、事務所にたくさんいるし……」と俺は申し訳なくなって麗に言ってしまう。
実際可愛らしいデザインで、冴えないおっさんの俺には似合わない。もしプレゼントでなければ絶対につけないし、他にもっと似合いそうなアイドルもたくさんいる。
すると麗は言った。
「気にしなくていい、とても似合っている。それにわたしは生活には困っていない。」と。
俺は嬉しさのあまり、その場で少し泣いた。流石に見苦しいので堪えてすぐに涙を拭いたが。

そして、麗を送り届けた帰り道、俺は一人で315プロダクションについて考えた。
麗みたいなアイドル達をプロデュースできて本当に幸せだと思う。
これからも頑張ろうと思う。
そんなことを思いながら、家に帰った。


終わり
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