目見れるようになったよ③


日車「うまいこと乗せられて怪しい壺とか買っちゃ駄目だぞ。俺が言うのもなんだが」
虎杖「も、もういいだろ…!さっさと突っ込んでよ。アンタの処刑人の剣も元気だよ?」
日車「そ、その比喩は本当にやめろ……いや、だがそろそろ頃合いか…後ろを向いてもらっても?」
虎杖「バックでやんの?」
日車「そのつもりだったが…嫌か」
虎杖「嫌っていうより…今日は日車の顔見ながらしたい」
日車「……分かった。そこに座ってもらってもいいか。情けないが立ったまま君を支えて動くのは骨が折れそうだ。二つの意味で」
虎杖「…呪力で強化したら俺のこと持ち上げられたりしない?ほら、駅弁ってやつ」
日車「…やろうと思えばできるだろうが、後で泣く羽目になるのは君だと思うぞ」
虎杖「ま、また別の機会にお願いします……」


そんなこんなで割愛


トン、トン、トン……

虎杖「っ……!!」
日車「……ん、誰かがこちらに歩いてきているな」

日車(この部屋に辿り着く前に足音が止まった。隣の部屋の主…伏黒くんに用があったのか)

日車(独り言…いや、誰かに電話をかけているのか。もう少し隣の部屋の前に留まりそうだな。このまま動かずに居れば俺達が何をしているか気づかれることも無いだろうが…)

虎杖「…ふ…、……ぅ……ッ…!」
日車「……ッ…虎杖、少し力を抜けるか」
虎杖「っごめ…でも、もしバレたらって思うと、…っ」
日車「……」
虎杖「…は、…ぁ…しばらく、このままで…動かないで…」
日車「…虎杖、もっとしっかり俺に掴まれ」
虎杖「……?こ、こう…?」ギュッ
日車「ああ。それと、もし声を抑えるのが辛ければ俺の体を使ってくれて構わない。動くぞ」
虎杖「え?ちょ、待っ…」



虎杖「ン、く…っ…!…っん゛、ん……!!」
日車「は、ぁ、……ふ、ッ…」

虎杖(なんで、なんでなんで…!!)

日車「は…、興奮しているのか…?いつもより、締まりがいい…」
虎杖「~~~っ!!」ギリギリギリ…
日車「う゛っ……ま、待て、それ以上は背骨が…」
虎杖「…っ……ん、ッ……ぅ゛……!」キッ
日車「…これほど抵抗できる力はあるのに、逃げないなんて…ッ……君もなかなか、好色らしい…」
虎杖「ッひぁ゛……!」
日車「ほら…っ声を抑えないとバレてしまうぞ」
虎杖「ん゛……んッ、…っ……」

虎杖(声出しちゃ駄目だって思うと余計にヤバい…!くっついてるせいで日車の匂いと声でくらくらする、だめだ、気持ちいい、きもちいい、)

虎杖「ん、は…っ、…ん、ん゛……っ…♡!」ビクッ
日車「…っん……いつもより早いな…、…」

日車(……外からの電話をかけていたであろう話し声が途絶え、足音が遠退いていく。再びこの部屋の周辺は無人となった訳か。虎杖は気付いていないようだから、彼にこのことを教えた方がいいか)

日車「虎杖、外にいた人物は…」
虎杖「そと…、…どうしよ…」
日車「…虎杖?」
虎杖「俺、外に人がいるのに、いっちゃった……」
日車「……」

日車(普段の刺すような眩しさとは違う、欲に染まりきって蕩けた目が困惑したようにこちらを見ている)

日車(今まで目隠しで遮っていた君の目もこんな蠱惑的な色を孕んでいたんだろうか。……もしかしたら、もっと?)

日車(……見てみたい)

日車「すまない、…まだいけるか?」
虎杖「へ、……?」
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