幼魚と逆罰ー漆ー


「あーもう!東京はどうなってんのよ!」
2007年12月24日、両面宿儺の暴走により東京の主要駅が崩壊した。
「うーん…虎杖君大丈夫かな?」
「アイツなら大丈夫じゃない?」
釘崎野薔薇と吉野順平は共に行動していた。
「はぁ〜伏黒ともはぐれたし…無駄に広いわね。東京」
「うぅ…2人共…どこ?」
「弱気になんじゃねぇ!」バシッ
「いたぁ!?えぇなんで?」
吉野は2005年9月に、虎杖の説得により東京呪術専門学校に編入した。後に、真人に唆されていたことが判明している。
「ふーん、順平ここ来たんだ。あのとき逃がしちゃったからなぁ〜丁度いいや。行こーっと♪」
真人は、生まれたばかりの呪霊。それ故に、自分の成長を楽しんでいる。そして成長も早く、領域展開まで習得している。
「あ、あれ?どうしたの澱月?」
「?どうしたの吉野」
「いや、なんか澱月がそわそわしてるっていうか…」
「ん〜??そうは見えないけ…ど…?」
「この呪力…?もしかして…」
「あっはは!順平もだいぶ成長したんじゃない?」
「真人…さん?」
吉野は、真人の術式「無為転変」によって術式を使えるようになった。吉野は感謝していたのかもしれないが、真人からしたらまんまと利用された馬鹿なのだろう。
「あれ?まだ俺のことさん付けなの?やっぱり順平は馬鹿だね」
「あんた、吉野のこと唆したヤツね?」
「あれー?知ってるの?俺って有名人?」
「あぁ、尻尾巻いて逃げたってな」
真人の情報は、虎杖と吉野から聞いている。真人という名前。そして、ツギハギの見た目。
(なんで、わかってるのに、悪いやつだって…)
「吉野!動けるか?!」
「う、うん…式神「澱月」」
「前よりだいぶ扱いが上手くなってるみたいだけど…無駄だよ「多重魂」「撥体」!!!」
「ッ!あぶなっ」
「あーはずれちゃったか…釘?」
「〝簪〟」
「…やるね、でも、基本効かないんだよね」
(やっぱり効かないか…でも今のは)
「吉野!」
「わかった」
「動きずら…絡ませて来んなよ…」
吉野の術式「澱月」はクラゲの式神。呪力から精製した毒を式神の触手から分泌する。だが、毒以外にも活用することは出来る。
「俺には毒も効かな…!?」
「ずっと思ってたんだ…コレは効くんじゃないかって」
「「共鳴り」!!」
「なっ…!」
(避けられなかった!まさか、順平の式神は俺の動きを止めるために…?)
真人の術式は魂に直接受けるダメージ以外は修復することが出来る。だが、逆に言えば、魂に直接攻撃を食らわせることができればダメージが入ると言うことだ。

続く…
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