仮想空間特異点での各チャプター冒頭語り幻覚


※ステージ名やマテリアルを踏まえた幻覚。
※CCCにとても影響を受けている。
※仮想空間特異点でチャプターボスごとにあったらいいなぁを形にしたもの。
※なるべく全年齢向けにぼかしたけど危うい表現もある。
※文字数に差がある。









Chapter1 偏愛天国 Alter Ego/W#


 男の話をしよう。/愛に傾いた王は囁く

 一方に振り切れた時、片方は葬られる。/「可愛い我が子よ、お前は唯一無二だ」

 天秤は重さを量るもの。

「どちらがより良いものか?」「どちらにすべきか?」

 様々な要因からその天秤は、
 理性によってどちらかに傾く。

 しかし、その理性が使い物にならないのであれば、話は別だ。

 いとも簡単に、天秤はその他全てを切り捨てる。
 かつて大切にしていたものであろうと。かつて共に国を守っていたものであろうとも。

 とかく、狂った天秤というものは厄介だ。
 切り捨てたものを振り返ることすらさせてくれない。

Chapter2 残虐煉獄 Alter Ego/R#


 男の話をしよう。/愛に狂った王は嗤う。

 愛を守る時、男はどこまでも残酷【正義】になれる。/「お前を傷つけるものは全て消してやる」

 誰しもが自分を「正」に位置付ける。
 偽悪的だろうと露悪的だろうと、己が「正しい」とここから信じ、行動する者にこそ、強さは存在する

 例え、妄信であろうとも、己が正しいと思い込める限り、その強さは覆ることは無く。
 例え、足元には赤い水面が満たされ、目前には死骸の山が築かれ、周囲に嗚咽や悲鳴が鳴りやまなくとも。

 とかく、殺人包丁を楽しむようになれば終わりだ。
 愛という名の大義名分で、まな板の上の食材は切り刻まれていく。

 元はそれを疎んでいたはずなのに。得意ではなかったはずなのに、一体どうしてこうなった?

Chapter3 盲愛監獄 Alter Ego/B#


 男の話をしよう。/愛に眩んだ王は微睡む。

 穴が開くほど見つめる眼は、千を超えた。/「俺が守ってやらなければ」

 城塞の如き、難攻不落。
 ラプンツェルを閉じ込めた塔の如く、一切の自由は認めない。

 「それはやめたほうがいい」「危ないからそっちに行ってはいけない」
 正に過保護の権化。
 「これにしておきなさい」「安全だからここにいなさい」
 正に過干渉の具現。

 心配と気配り。子を思う親心。「親の心子知らずとはこのことだ!」と男は、子の反抗に嘆く。

 その化けの皮が剝がれた時、現れるのは果たして。

Chapter4 溺愛地獄 Alter Ego/P#


 男の話をしよう。/愛に溺れた王は注ぐ。

 親子という境界は最早消え失せた。/「お前のためならば何だってやれる」

 生まれてきてくれてありがとう、と王は子を抱いた。
 子は応えるように、泣いていた。

 健やかに育ってくれ、と王は子に愛を注いだ。
 はい、お父様。子は王に微笑んだ。

 生まれてきてくれてありがとう、王は子を抱いた。
 子は答えるように、泣いていた。

 永遠に傍にいてくれ、と王は子に愛を注いだ。
 ■■■、お父様。子は王に叫んだ。

 水に溶ける氷のように、紅茶に溶ける角砂糖のように。
 身も心も一つになれたらと、夢想するのはもちろんただひとり。

Chapter5 騎士ノ深層 I love You.#


 ———————最後の話をしよう。儚く現実に散った、幻想【物語】の騎士の話を。

Chapter6 狂王ノ深層 Mad Father.#


 ———————では、その男の話をしよう。悍ましく現実を歪めた、幻想【物語】の狂王の話を。
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