ピレリタイヤのコンパウンド


ピレリはWSBKやCDNスーパーバイクでの経験を基に、継続的に新コンパウンドを開発しています。コンパウンド名(SC1、SC2等)は同一ですが、実際のコンパウンドはグリップの向上、耐久性、使用レンジ、ライダーのフィーリング向上の為、常に改良され続けています。
レース用コンパウンドを使用する場合は常にタイヤウォーマーを使用する事を推奨しており、併せて適切なサスペンション・セッティングを行う事により、タイヤは寿命が尽きるまで最大の性能と耐久性を発揮します。

フロント
SC0:路面温度が低い時期にスムースな路面のサーキットを走行する場合、フロントにSC0コンパウンドを選択する事が望ましいでしょう。最適な路面温度は8℃~25℃となります。このコンパウンドは低温で最大のグリップを発揮しますが、周回を重ねてタイヤ温度が上昇するとフェードが発生する可能性があります。よって、周回の少ないスプリント・レースでの使用に適しているでしょう。

SC1:SC1は非常に強力なコンパウンドであり、様々な使用環境に対応する幅広いレンジを持っています。このコンパウンドにとっての最適な路面温度は15℃~40℃となります。このタイヤはライダーに素晴らしいグリップとフィーリングを与えるでしょう。このコンパウンドにはスプリント・レースが最適であり、幅広い路面環境(ラフ/スムース)に対応するでしょう。

SC2:SC2は非常に高い耐久性と強度を持つコンパウンドで、スプリントにもエンデュランス・レースにも使用可能です。最適な路面温度は22℃以上となっており、50℃までは素晴らしい性能を発揮します。SC2に用いられたコンパウンドにより、ブレーキング時とターンイン時に多少安定性を感じるかもしれません。

リア
SC0:リアのSC0コンパウンドは非常に高温でスムースな路面に最適です。春先のレースにて使用するのが効果的で、予選ラップにて非常に高速なコーナーリングが可能でしょう。SC0のリアタイヤは低温や荒れた路面での長時間の周回には適していません。最適な路面温度は25℃以上となります。

SC1:SC1のリア・コンパウンドは驚異的なグリップを提供するだけではなく、熱サイクルへの強い耐久性と耐性(2年以上)を持っています。このタイヤは路面温度が20℃~45℃のスプリント・レースに最適です。この新しいSC1リア・コンパウンドはスプリト・レースにて一般的に採用されるタイヤであり、2010年のSC3コンパウンドと密接に関連した最新のコンパウンドとなります。

SC2:SC2コンパウンドはSC0やSC1と比較して、幅広い路面温度に適応します。最新のSC2コンパウンドは最低温度8℃~55℃までの範囲にて使用可能です。SC2はタイヤ交換を検討中のアマチュア・レーサー、長丁場のスプリント・レース、エンデュランス・レースにとってとても良い選択です。

SC3:SC1とSC2コンパウンドの使用可能範囲が広がっているので、SC3コンパウンドが使用される機会は減少していくでしょう。SC3は非常に耐久性のあるコンパウンドで、使用可能な温度範囲も広いです。また、とても荒れた路面状況にも適応します。

PRO:PROはユニークなコンパウンドで走行会用に開発されました。このコンパウンドは幅広い使用環境(路面温度、路面状況)に適応し、熱サイクルへの非常に高い耐性を持っており、耐久性が最重要視されるエンデュランス・レースに最適です。タイヤ・ウォーマーの使用は必須ではありませんが、常に推奨されます。

kfgmotorsports.com/portals/kfgracing/Images/CompoundDescription.pdf
お知らせ
実務でも趣味でも役に立つ多機能Webツールサイト【無限ツールズ】で、日常をちょっと便利にしちゃいましょう!
無限ツールズ

 
writening